試し斬りと寝刃合わせ
我々の武道では、時々、「試し斬り」を行います。
斬る対象は、巻畳表や竹です。
「試し斬り」の準備や注意点について以下にご説明いたします。
畳表は、畳屋さんから廃棄処分する古い畳表を無料でもらうことができます。

一晩ぐらい水に漬けこむと、イグサの繊維の中に水が浸透して斬り易くなります。巻いてから漬けても、漬けてから巻いてもどちらでも構いませんが、乾いた畳表を巻く場合はホコリが舞いますのでマスク等の着用をお勧めします。巻いた畳表は、輪ゴムやガムテープで3~4箇所程度(両端と真ん中)を留めると良いでしょう。
柔らかくするために一週間以上漬ける方がいますが、それほど柔らかくはなりませんし、水が腐って悪臭を発し、季節によっては虫が湧くのでお勧めしません。また、同様の目的で強力な薬剤を使う方もおりますが、刀だけでなく人体や環境にも有害ですし、自己満足のインチキ武道は別として、柔らかすぎるモノを斬る事自体が稽古として意味を為しません。
腐敗あるいは溶解した仮標への試し斬りは、正統な武道家の間では忌み嫌われています。

畳表を巻くときは、刃こぼれ防止のため、ホッチキスの針などの異物が残っていないか確認しながら巻いてください。

畳表を漬け込む容器は、内寸の最大が90センチ以上あるプラスチックボックスや、コンクリートをこねるトロ舟が良いでしょう。畳表が浮きあがらないように、漬物石などを重石に使います。ただし、劣化したコンクリートブロック等を使うと剥離した砂粒や石粒が畳表に付着して刃こぼれの原因となりますので、ご注意ください。いずれにせよ、試し斬りの前は畳表を良く洗い流す事をお勧めします。

巻いた畳表は下の写真のような台に立てて斬ります。
斬り方によって多様な台(一本立て/束ね/横並べ/土壇など)があります。
刀屋さんにて販売している場合もありますが、高額なのでホームセンターから角材を買ってきて自作するのが良いでしょう。試行錯誤しながら道具を作るのも楽しみのひとつです。

斬ったあとは、後片付けもお忘れなく。「そうじ」も稽古です。

また、「試し斬り」では畳表だけではく、竹も用いられます。
竹は丈夫でしなやかなので、建材としても利用されています。
甘く見ていると、強い繊維に刃筋が負けて刀を曲げてしまいますので、充分な稽古を積んでから挑戦しましょう。

地域にもよりますが、季節によって竹の堅さが変わります。
初夏にタケノコから成長した若竹を斬るのが刀には優しいでしょう。
斬った後は、先端が竹ヤリのように鋭くなっていて危険ですので、ノコギリ等で平らに切って事故防止に努めてください。

また、「試し斬り」の際に、刀の刃がピンと立ってよく斬れる状態になっていないと、刀身に余計な負荷がかかり、目釘や柄など別な部位にもダメージを受けてしまうため、刀全体の破損につながります。
刀はいつもよく切れる状態にしていたいものです。
よく切れる状態にする作業が「寝刃合わせ」と呼ばれる工程です。
試し斬りを嗜む多くの方が「よく切れる刃」について日夜研究されています。
インターネット上には様々な「寝刃合わせ」の方法が掲載されていますが、なかには間違った方法もありますので、ご注意ください。
砥石や道具をたくさん持っていても、知識と経験と器用さがなければ、刀はよく切れるようにはなりません。本職の研師さんにお願いするのが一番ですが、ちょっとしたお手入れ程度ならば自分で出来るようにしておきたいですね。
上手に「寝刃合わせ」ができていれば、こちらの写真のように薄いティッシュペーパーを切り裂くことができます。できていなければ、ティッシュペーパーは刃の上を滑るだけで切れ込みすら入りません。

このビンビンに刃が立っている「寝刃合わせ」は、一種類の砥石で5分以内で出来ます。
特殊な砥石や道具は何もいりません。必要なのは正しい知識と経験と器用さだけです。
近年、YouTubeや各種SNSで得意げに「試し斬り」を披露し、自己陶酔に陥っている武道家気取りを頻繁に目にするようになりました。さらには、武道の浅はかな講釈を垂れたりしていて、はたから見ていて鳥肌が立つほどに恥ずかしいのですが、世間一般からは大いに人気があり、持て囃されているとのことです。安直な思考ゆえに、B層にも分かり易くウケが良いのでしょう。
我々とは全くカテゴリが異なる向こう側の人物ですが、どうやら世間一般からは一緒くたに思われているようで、虫唾が走ります(笑)。
最後に、我々の武道は誰かと闘ったり競ったりするものではなく、ましてや見世物でもありません。
ひたすら己に向かって稽古をします。そして、「強さ」の先にあるものに気づき、近づこうと努力する過程そのものに価値を見出いだします。「試し斬り」はその一つの方法でしかありません。「試し斬り」をすると、しばしば自分が強くなったような錯覚に陥りますので要注意です。そんなに急に腕が上がったりすることはありませんので、あせらず着実に普段の稽古に取り組んでください。
斬る対象は、巻畳表や竹です。
「試し斬り」の準備や注意点について以下にご説明いたします。
畳表は、畳屋さんから廃棄処分する古い畳表を無料でもらうことができます。

一晩ぐらい水に漬けこむと、イグサの繊維の中に水が浸透して斬り易くなります。巻いてから漬けても、漬けてから巻いてもどちらでも構いませんが、乾いた畳表を巻く場合はホコリが舞いますのでマスク等の着用をお勧めします。巻いた畳表は、輪ゴムやガムテープで3~4箇所程度(両端と真ん中)を留めると良いでしょう。
柔らかくするために一週間以上漬ける方がいますが、それほど柔らかくはなりませんし、水が腐って悪臭を発し、季節によっては虫が湧くのでお勧めしません。また、同様の目的で強力な薬剤を使う方もおりますが、刀だけでなく人体や環境にも有害ですし、自己満足のインチキ武道は別として、柔らかすぎるモノを斬る事自体が稽古として意味を為しません。
腐敗あるいは溶解した仮標への試し斬りは、正統な武道家の間では忌み嫌われています。

畳表を巻くときは、刃こぼれ防止のため、ホッチキスの針などの異物が残っていないか確認しながら巻いてください。

畳表を漬け込む容器は、内寸の最大が90センチ以上あるプラスチックボックスや、コンクリートをこねるトロ舟が良いでしょう。畳表が浮きあがらないように、漬物石などを重石に使います。ただし、劣化したコンクリートブロック等を使うと剥離した砂粒や石粒が畳表に付着して刃こぼれの原因となりますので、ご注意ください。いずれにせよ、試し斬りの前は畳表を良く洗い流す事をお勧めします。

巻いた畳表は下の写真のような台に立てて斬ります。
斬り方によって多様な台(一本立て/束ね/横並べ/土壇など)があります。
刀屋さんにて販売している場合もありますが、高額なのでホームセンターから角材を買ってきて自作するのが良いでしょう。試行錯誤しながら道具を作るのも楽しみのひとつです。

斬ったあとは、後片付けもお忘れなく。「そうじ」も稽古です。

また、「試し斬り」では畳表だけではく、竹も用いられます。
竹は丈夫でしなやかなので、建材としても利用されています。
甘く見ていると、強い繊維に刃筋が負けて刀を曲げてしまいますので、充分な稽古を積んでから挑戦しましょう。

地域にもよりますが、季節によって竹の堅さが変わります。
初夏にタケノコから成長した若竹を斬るのが刀には優しいでしょう。
斬った後は、先端が竹ヤリのように鋭くなっていて危険ですので、ノコギリ等で平らに切って事故防止に努めてください。

また、「試し斬り」の際に、刀の刃がピンと立ってよく斬れる状態になっていないと、刀身に余計な負荷がかかり、目釘や柄など別な部位にもダメージを受けてしまうため、刀全体の破損につながります。
刀はいつもよく切れる状態にしていたいものです。
よく切れる状態にする作業が「寝刃合わせ」と呼ばれる工程です。
試し斬りを嗜む多くの方が「よく切れる刃」について日夜研究されています。
インターネット上には様々な「寝刃合わせ」の方法が掲載されていますが、なかには間違った方法もありますので、ご注意ください。
砥石や道具をたくさん持っていても、知識と経験と器用さがなければ、刀はよく切れるようにはなりません。本職の研師さんにお願いするのが一番ですが、ちょっとしたお手入れ程度ならば自分で出来るようにしておきたいですね。
上手に「寝刃合わせ」ができていれば、こちらの写真のように薄いティッシュペーパーを切り裂くことができます。できていなければ、ティッシュペーパーは刃の上を滑るだけで切れ込みすら入りません。

このビンビンに刃が立っている「寝刃合わせ」は、一種類の砥石で5分以内で出来ます。
特殊な砥石や道具は何もいりません。必要なのは正しい知識と経験と器用さだけです。
近年、YouTubeや各種SNSで得意げに「試し斬り」を披露し、自己陶酔に陥っている武道家気取りを頻繁に目にするようになりました。さらには、武道の浅はかな講釈を垂れたりしていて、はたから見ていて鳥肌が立つほどに恥ずかしいのですが、世間一般からは大いに人気があり、持て囃されているとのことです。安直な思考ゆえに、B層にも分かり易くウケが良いのでしょう。
我々とは全くカテゴリが異なる向こう側の人物ですが、どうやら世間一般からは一緒くたに思われているようで、虫唾が走ります(笑)。
最後に、我々の武道は誰かと闘ったり競ったりするものではなく、ましてや見世物でもありません。
ひたすら己に向かって稽古をします。そして、「強さ」の先にあるものに気づき、近づこうと努力する過程そのものに価値を見出いだします。「試し斬り」はその一つの方法でしかありません。「試し斬り」をすると、しばしば自分が強くなったような錯覚に陥りますので要注意です。そんなに急に腕が上がったりすることはありませんので、あせらず着実に普段の稽古に取り組んでください。
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プロフィール

- 団体名
- 真剣道稽古会 鞘起舘
- 活動拠点
- 福島県郡山市
- @mutan.23
- 自己紹介
- 福島県を拠点に、踊りや曲芸そしてスポーツではない真の武道を目指し、「真剣道」の稽古を週二回程度行っております。
年に数回、加盟団体の大会や演武会に参加し、日頃の稽古の自己確認の場としております。
※本会は反社会的勢力ならびにジャンク居合道団体、我が国の発展を阻害する団体及び個人との関わりは一切ございません。純粋に武道を追究する道場ですので安心して稽古に励めます。 - 一言
- 本会は反ANBFの団体です。
武はスポーツでもビジネスでもエンターテインメントでもないことを肝に命ずるべし。 - 座右の銘
- 臥薪嘗胆
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