ごあいさつ

我々、真剣道稽古会 鞘起舘は、「武」の「剛」たる部分から自然発生的に現われる「和」を追究しています。
かつての我々は、「勝った・負けた」という勝敗の価値観しかない愚昧なる競技武道の組織に属しており、その小さな大会で上位入賞をしては満足していました。あれこそ、まさしく自己満足の世界であり「井蛙大海を知らず」の典型と言われても仕方がない劣悪な環境に置かれていました。今思えば実に恥ずかしいばかりです。勝利という結果に酔わされて、その過程である稽古は実にお粗末で愚かしいものでした。そしてある時、我々は、競技を超越した「武」の存在に気づき、2013年夏に独立して本会を設立しました。
現在の我々は、結果よりも過程である稽古自体を重視し、意義と目的を感じながら意欲的に活動しています。大会や演武会は結果を出したり、周囲に披露したりする場ではなく、飽く迄も日頃の稽古の途中経過を自己確認する場であると認識しています。大会や演武会がゴールではなく、最終目標までの過程で現れるいくつかのマイルストーンのひとつなのです。いくら稽古でたくさんの仮標をうまく斬れても、大会でうろたえて一刀目から斬り損じてブラブラさせているようでは、そこまでの実力しかなかったということなのです。「心・技・体」これが武道の三本柱であり、どれが欠けてもいけません。武は禅に通ず。武道は「動く禅」とも言われています。自分自身に向かって稽古をし、進んでは省みるという反復です。どこまで行っても自分自身との対話という事なのでしょう。
このような武道を修練している者の一部には、刀を持っているから強い、仮標が斬れるから凄い、武道をやっているから偉いなどという恥ずかしい妄想に陥る者が少なからずおります。そのような人物に限って、品のない色の着物や奇抜な拵を好み、それを身に着けることで周囲に自分の上っ面な強さをアピールする傾向があります。まるで、傾奇者のようです。本当に強い人というのは、そのようなえげつない身なりをしていません。我々もそういった虚勢を張る愚か者たちにたくさん出会ってきましたが、実際にその者たちから、本当の強さや凄みを感じることは全くありませんでした。彼らにとっての「偉くなりたい、強くなりたい」という目標は比較対象となる他者があってからこそ成立する相対的なものです。身近なあの人よりも上手くなったから強い?いいえ、我々が目指しているのはそんな狭い尺度の「強さ」ではありません。それは絶対的な「強さ」であり、先に挙げた愚か者たちのような「ドングリの背比べ」の世界の志ではありません。「強さ」という表現ゆえに語弊が生じるのかもしれません。それは武道を志す者の永遠のテーマです。
我々は、刀を所有しているというだけの普通の人にすぎません。会員はみな社会の中で、それぞれの職業に真面目にコツコツと取り組む社会人であり、趣味がたまたま刀を用いた武道であるだけです。いや、趣味というよりもライフワークという言葉のほうが適切かもしれません。そして武士でも侍でもありません。それに、けして強くはないし、ましてやぜんぜん偉くなどありません。しかし、士たる魂を持っているという自負があります。だからこそ刀の魅力に引き寄せられ、本当の意味での理想的な人間としての「強さ」を追求するために日々の稽古に励んでいるのだと思います。
もしも、あなたが一生懸命に稽古を積んで本当の「強さ」に近づいたとき、きっと周囲からなんらかの良い反応が自然に現われるのだと思います。周囲の人たちから頼られたり、慕われたり、意図しなくてもあなたの周りに「人の輪(和)」が自然に出来上がってくる、そういう事なのだと思います。そうでなければ、周囲の人々はあなたから離れていきます。そこのあなた!心当たりはありませんか?
さて、我々の武術は、先人の冶金技術の結晶である日本刀という伝統的で洗練された武具を用います。そして、先人が試行錯誤し悠久の時を経て継承されてきた歴史ある流派の業(わざ)を研究します。本会が冠している「真剣道稽古会」とは、世に横行するスポーツ居合と正統な居合を厳しく峻別し、先達が残した刀剣の操法に対する強い探究心と継承という使命に対する責任を示しています。
また、刀術の技術論・精神論だけでなく、日本刀の歴史と構造の研究も行っております。日本刀は、ナタや包丁とはまた違った構造をした打刃物です。大袈裟な表現になるかもしれませんが、ある意味で打刃物を超越した存在かもしれません。刀匠をはじめとするたくさんの職方が携わり、気の遠くなるような途方もない手間暇をかけて一口(ひとふり)の刀が完成します。だからこそ、我々は日本刀を単なる道具や武器としてではなく孤高の存在として保護する必要があります。
人間よりもはるかに寿命が長く、我が国の歴史そのものと言える存在である日本刀を、次の世代に残すことも取組みの一環です。この一連の取り組みこそが、まさしく、文字どおり「古(いにしへ)を稽(かむがへ)る」ことであるのではないでしょうか。我々のこれらの活動が、自己満足ではなく、自己実現のひとつの方法として昇華していくよう精進したいと思います。
最後に、近年の刀剣術界は「試し斬り」が一大ムーブメントとなっているようですが、我々は充分な形稽古・刀法を修得したうえで「試し斬り」を実施しています。未熟な技術のままでの面白半分の試し斬りや、身の丈に合わない高度な試し斬りをすることは、刀を傷めるばかりでなく、あなたや周囲の人たちの命を危険に晒すことになりますので自己流での試し斬りはやめましょう。
また、自分を高めてくれる可能性がある指導者を見極め、探し出すことも、あなたが稽古をしていくうえで、とても重要なことです。名ばかりの取るに足らない指導者にはくれぐれもご注意ください。
我々には日本中、いや世界中に志を同じくする仲間がいます。
さあ!みなさんも一緒にそれを目指しませんか?
真剣道稽古会 鞘起舘 代表
佐々木 伸(武号:無端庵)
- ホーム
- ごあいさつ
- 真剣道とは
- 道場紹介
- 動画(youtube)
- 活動計画
- 活動記録
- 大会実績
- 真剣道心得
- 日本刀の基礎知識
- 試し斬りと寝刃合わせ
- こども武道憲章
- 刀剣文化保護活動
- 刀匠のご紹介
- 武用刀剣修理処 古鞘堂
- お問合せ
- 特定商取引法に基づく表記
プロフィール

- 団体名
- 真剣道稽古会 鞘起舘
- 活動拠点
- 福島県郡山市
- @mutan.23
- 自己紹介
- 福島県を拠点に、踊りや曲芸そしてスポーツではない真の武道を目指し、「真剣道」の稽古を週二回程度行っております。
年に数回、加盟団体の大会や演武会に参加し、日頃の稽古の自己確認の場としております。
※本会は反社会的勢力ならびにジャンク居合道団体、我が国の発展を阻害する団体及び個人との関わりは一切ございません。純粋に武道を追究する道場ですので安心して稽古に励めます。 - 一言
- 本会は反ANBFの団体です。
武はスポーツでもビジネスでもエンターテインメントでもないことを肝に命ずるべし。 - 座右の銘
- 臥薪嘗胆
- アクセス数

- ページビュー数
