楽天市場
[無料でホームページを作成] [通報・削除依頼]

endless memories [リメイク版]


第2話

過去は現実に繋がり...

彼等はレイラの街から一週間という行程で、小規模な住宅街の広がる 『リーザス村』に到着する。リーザス村はフィルの生まれ故郷であり、 様々な過去が思い出される土地でもあった。



道化師を追い始めてから、既に2週間ほど経過する。
アイクとフィルと出会ったのは今から1週間前。彼等4人で旅を始めてから
1週間という行程で、彼等はシェイルの内陸に位置している小さな村『リーザス』に
辿り着いた。小規模な住宅街が広がり、他は全て田んぼで埋め尽くされている。
面積で言うと7割以上が田んぼ、残りの3割が住宅街を占める。
住宅街の中には病院や薬屋がある。それも小規模なものではあるが。
特に大変なのが女性の出産のことであり、その時ばかりはその病院の看護師総出で助産
するらしい。そしてこのリーザス村、実はフィルの生まれ故郷であったのだ。
それを知った彼等は驚いた。それと同時にいろいろと考えることがあった。

フィル「懐かしいなぁこの村・・・」

思えば、今から三年前の話かぁ・・・。


フィル「私、街で働くことにしたのっ」
母「街で働く・・・フィル、それ本当のこと?」
フィル「うんっ!」
母「でも貴方、一人で暮らしていけるの?」
フィル「大丈夫!そのためにいろいろ準備してきたんだから!」

母「・・・そう・・・」


あの時の母はとても悲しそうにしていた。
あれは私が13になる直前の話だった。


父「待てフィル!」
フィル「・・・お父さん・・・!」

父「・・・フィル。お前が無事に、このリーザス村に帰ってくること、この村一帯
それを待っているからな」

フィル「えっ・・・?」

父「お前はこの村のアイドル、即ち皆の顔だ。必ず、帰ってくるんだぞ!」



あの時は感動して、涙流しちゃった。その後一年、私のお父さんは私の帰りを待たずに
病気で亡くなった。その後、お母さんも・・・。


フィル「ねぇ皆。今日は私の家で泊まっていかない?」
メロディ「フィルの家?」
フィル「見せたいものもあるの!」

フィルがそう言い、3人をフィルの実家に案内した。
レイラの街で見たようなこぢんまりとした家ではなく、結構大きな邸宅であった。
今のフィルにとっては、これほど大きい家が欲しいとは思っていなかった。
だが昔はフィルも庭で友人と遊んでいた。

アイク「お?それは何だ?」

フィルが持ってきたのは光り輝く指輪であった。

メロディ「へぇー指輪かぁ!」
カリウス「王国で結婚式があるときは、夫と妻にそんな指輪が渡されるんだったな」
フィル「でもね、これ実は私のお兄ちゃんの『形見』なの」

そう言いフィルは事の事情というやつを話し始めた。

フィル「私の一家にも、お兄ちゃんが居たんだ。私がその時一番信頼できたのは
そのお兄ちゃんなの」

お兄ちゃんは村の中でも有名人で、皆からも信頼があったんだ。
凄く優しくて面倒見が良かった。でもお兄ちゃんは一国の兵士だったんだ。
ある時お兄ちゃんは、この村の外れにある湖を様子見に行った。事件が起こったのは、
その時だったんだ。

兵士「ほぅ・・・こんなところに・・・」
兄「誰だお前は」
兵士「吾々は○○○だ。お前はこの国の兵士だな」
兄「・・・何っ・・・!?」
兵士「そこを動くな。そこから一歩でも動いてみろ。お前の頭はすぐ撃ち抜かれるぞ」
兄「くっ・・・僕に何をしろと!?」
兵士「なぁに大したことではない。お前が持っているその○○○をよこすんだ。
それで話は終わる。さぁどうする?渡して命を救ってもらうか、殺されるか・・・」

兄「お断りだ」

???「撃て」

その場には兄以外敵兵士が3人いた。
兄は決死の覚悟で煙り玉を地面に投げつけ、逃げようとした。

兄「あっ・・・!」

「貴様も・・・グランバートなど腐った連邦に属さねば・・・死ぬことはなかったのにな」



フィル「・・・お兄ちゃんは力尽きる寸前に、この指輪を私宛に残しておいてくれたの」

『フィル。僕が大事にしていたこの指輪。こんな状態になった僕にはもういい。
唯、今は君にこれを託したい。いつかこれが集団生活で役立つだろう。
フィル、僕はずっと君を好きでいる』

カリウス「・・・そんなことがあったのか・・・」
フィル「私が世界をもっと知りたいと思ったのは、たぶんこのことがあったからなのかなーっ」

その日の夜。フィルはベッドに座り込んで涙を流していた。
メロディがそれを気にしていたが、カリウスがメロディをそっと掴み、外へ連れ出す。

カリウス「今はそっとしておいてあげよう」
メロディ「でも・・・何だか・・・」
カリウス「あぁ分かっている。可哀想ではあるが・・・今はこの方が良いんだ」
メロディ「・・・うん、そうだね・・・ごめん」
カリウス「メロディが謝ることはないよ」

メロディ「私たちには私たちの出会いや経緯があるように、フィルにもあるんだね」
カリウス「人間そんなものさ。過去は現在と繋がっている。そしてそれが未来へと続いていく」

メロディも若干悲しい様子だったが、それを庇い支えてくれたのがカリウスであった。

カリウス「メロディ、空を見てみなよ」

綺麗な星空じゃないか。


つづく
7/66

プロフィール

name
『かくれメタル』です。
性別:男
blood
A型
birth day
西暦1994年(平成6年)8月15日
address
北海道の何処か
occupation
今年(H25)で大学生です。
introduce
当ホームページでは小説を中心に書かせてもらっています。
更新はまちまちだけど、是非見ていって下さい。
よろしくお願いします(・へ・)

diary

日月火水木金土
123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031