両刃鋸

2015年10月25日 17時06分00秒 (Sun)

img_20151025-194502.jpg
来店されたお客様に
在来の両刃鋸の話をすることがあります。

すると
そうだったのか
とよく言われます。

「両刃鋸の断面は頭の部分が凹レンズ
真ん中あたりが直方体
元の部分が凸レンズになっていて
尺両刃を例にとれば
一番薄いところが頭の真ん中で0.5㎜
一番厚いところが柄に入る首の付け根で2.2㎜位の厚さになっています。
それで曲げた時にため腰が綺麗な半円になります。
(ため腰・・・柄を左手で持って右手で鋸の頭の部分を静かに曲げた時の形です)

話し終えると
大抵の方はいいます。
「鋸は同じ厚さの平らな板だと思っていた。」

鋸全盛の頃は
鋸鍛冶によってこの肉取りの厚さにこだわりがありました。

「オラちの鋸は元が厚いから腰が強い」
「うちのは身巾が細くなっても使いやすい肉取りだ。」
「刃部が薄いから下がりがよい」
「中が大きくすいてあるから、あさりがほんの少しでもよく切れる」
みんな自分の所の鋸が一番だと思っていました。
現在の替え刃式鋸は、板全体の厚さが同じですから
元をしっかりさせるために、長さ40㎜位の金具ではさんであります。

最近、刃物についていろいろ知らない方が増えています。
はさみはどこを研げばいい?
鎌はどちらの面がハガネなのか
両刃鋸の荒い刃と細かい刃の使い分けは?


そして、私が一番驚いているのは、
ホームセンターの店頭から両刃鋸が消えたことです。


作る人も使う人も
居なくなったということでしょうか
需要と供給のバランスの法則ですね

   (聞き書き)



 

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