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仮面ライダークウガRe:


亡き者へ

『数日前に逮捕された堀ゲンタロウ容疑者を始めとする国際テロ組織宇宙仮面ライダー部の構成員に対する公判が今日から始まろうとしています。今回の公判では今までに行われていたテロ行為に対する――』

テレビからそんな情報が1人の男のいる部屋に流れる。手元にある資料を見ながらポツリと呟く。
「――やはり、鎧武では相手にならなかったか・・・」

「案外口ほどにも無かったな・・・・堀ゲンタロウ、そして宇宙仮面ライダー部は・・・・」
そう言いながら、今度は机の上に置いてあった資料に目を通す。
「宇宙仮面ライダー部(奴ら)はこれで勝てるとほざいていたが・・・・」
そう言いながら目を通している資料には何やら外部カバーを持ったライダーのデータが書き込まれている。それを読んでいた男はフッと嘲るように笑う。
「奴らは気づいていない。これの致命的な欠陥にな・・・・」
そう呟きながら、バサッと机上に投げ捨てると、背もたれに寄しかかると誰ともなく呟く。
「やはり・・・クウガ(やつ)とまともに渡り合えるのはアレがだけか・・・」
そういう机上には先ほど投げ捨てた資料とは別の資料が置かれており、それには円形状のバックパックを背負ったライダーのデータと図が描かれていた―――

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「おはようございまーす!」
そうあいさつしながら真魚が部屋に入ってくる。それを見て、美徳が驚いた顔をする。
「真魚、体大丈夫なのか!?」
「はい!・・・・まぁ、完全では無いんですけど・・・・」
それを聞き、美穂が無理をしないように言うが、正直見た目的にも美穂の方が重傷である。
「それならあんまり無理しない方がいいわよ?それで体を壊したら元も子もないし」
「あの・・・・美穂さんの方が重傷なんですけど見た目的にも・・・」
「こんなの何でもないわよ。それに雄介さんだってこれぐらいの怪我したって働くだろうし・・・」
「おーい。あの無茶する奴と一緒と同じに考えるなよー」
キチガイスペック(雄介)と同じステージに考えるなと奥のディスクにいた朔也が注意を呼びかける。
真魚は自分のディスクに向かう際、普通なら既に座っている筈の雄介が居らず、代わりに雄介のディスクの上にケージが置かれているのに気づく。
「あのー・・・雄s保志三尉はどうしたんですか?」
「ああ、あいつか?あいつも怪我しただろ?ちょうどいい機会だから溜まりに溜まってる有給休暇取らせた。あと、自室に置いとくと絶対隠れて仕事やりやがるから、手足縛りつけて実家に送り届けてきた」
――何やら最後に実力行使を取ったという言葉が聞こえたが・・・。それは聞こえなかったことにして真魚はさらに続ける。
「そう・・・ですか。ちなみにこれは?」
「雄介が自室で飼ってるジャンガリアンハムスターのティムキャンピー通称ティムだ。世話頼まれてな」
「ハムスター・・・飼ってたんですね・・・・」
「前非番の時飼ってきたらしくてな。あいつ、昔っからそうなんだよ・・・・犬拾って来たり猫拾ってきたり、挙句亀まで拾ってきたこともあるからな?」
ぼやくようにして呟く美徳に「へぇー」と返事する。
「心配なら見てきたらどうだ?多分ピンピンしてると思うけどな」
朔也はそう言うと、美徳に雄介の自宅を教え、ついでに翔一もついて行くように言う。
「んじゃ行くか。行くぞ2人とも!」
美徳がそう言うと、真魚と翔一は退室する。それを見送った後、海之はポツリと呟く。
「普段なら雄介(あいつ)が片付けてる筈の溜まった書類、誰が処理するんだ・・・?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「で、来たはいいんだけど・・・何て言ってはいるかな・・・・?」
雄介並びに美徳の実家に到着したものの、美徳自身も久しぶりに帰って来たためか入るのに躊躇っていると―――

「何してんの3人とも?こんなとこで」

振り向くと雄介が犬2匹にリードをつけて歩いている雄介がいた。
「いや、お前こそ何して・・・」
「犬の散歩」
「見れば分かる見れば!!お前怪我してたろ一応!?」
「知ってるだろ?俺は怪我の治りが早いこと」
「確かにそうだけどなぁ・・・・」
そんな話をしながら雄介は家に入ろうとするので、3人ともそれに付いて家に入っていく。


「で、滅多に帰ってこないのはアンタ達3人の癖か何かかしらねぇー・・・・」
正座をしてる美徳と翔一の前に仁王立ちで立っている雄介と美徳の母親――保志望美(のぞみ)がその2人の見下ろしてる。そんな母親を宥めるように、緑茶をすすりながら雄介は喋る。
「2人とも忙しんだよ。分かってあげなよ母さん」
「あんたもよ雄介っ!!」
「アタッ!?」
そう言うとスパーンと、平手で雄介の頭をはたく。それを見て苦笑していた真魚だったが、ふと、一つの写真立てが視線に止まる。
それには雄介とうり二つの女性が双子と思わしき赤ん坊を抱えて微笑んでいる写真だった。
「私の姉の桜子で、雄介と美徳の本当の母親よ」
真魚が写真を見ていたのに気づいたからだろうか、いとも簡単に家族の複雑な部分を話す望美に逆にたじろぐ真魚だったが、望美は雄介からちょっと聞いてると話すと少し安心する。

「姉さんと義兄さんはね、本当はあの実験には反対だったのよ」
しばらくしてからポツリとそう口にした望美は2人の実の親について話し始める。

雄介と美徳の実の親は大和薫と大和桜子。義兄さんは遺伝子工学に精通している人だった。だからこそ、あの実験に協力させられた。

でも、いくらあの2人でも、実験は全く進まなかった。多くの生まれて来るはずだった命が犠牲になっていった。義兄さんが参入するまでの犠牲になった命を合わせても何百、何千ともいえる犠牲の中で非常ともいえる指示が下された。

それは姉さんと義兄さんの受精卵も実験台に提供しろというものだった。猛反発をした義兄さんだったけど、結局提供せざるをえなかった。姉さんの身を守るためにも・・・。

皮肉にも、その時2つあった受精卵のうち、提供したものが唯一の成功体となった。それが雄介だった。
そして、その時の情報をどこから得たのか、当時の宇宙仮面ライダー部の襲撃を受けて2人は―――

「・・・・・・・」
あまりにも重い話に真魚は黙りこくる。少ししてから雄介に対し尋ねる。
「両親を・・・恨んだりしなかったんですか・・・?」
「そりゃー最初は恨んだよ。何で俺をこんな体にしたのって・・・」
でもね、と雄介はさらに続ける。
「それでも、俺の実の親に変わりは無いからさ・・・」

真魚に対しそう喋っている雄介を見ながら、望美は無き2人に対し思う。
(姉さん、義兄さん・・・雄介は優しい子に育ったわ・・・)
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