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仮面ライダークウガ 2078最終章


第46話 希望‐ノヴァ‐

―――この感覚、経験したことがある・・・。

乱気流のように闇が渦巻く中で、真魚はそう思い浮かんでいた。

―――子供のころ、川で溺れたときと同じ感覚だ・・・。あの時は「諦めるな」という言葉とともに差し出された誰かの手で助けられた。でも、今は―――。

心の中で自嘲するような笑みを浮かべている真魚だったが、そんな彼女に声が聞こえ始める。

―――真・・・!!
―――誰・・・?
―――真魚・・・!!



荒れ狂う闇の中を進んでいた保志は、真魚の元に徐々に近づきながら声をかける。

「真魚!ダメだ、闇に飲み込まれたら!!君のおかげで、俺は再び戦うことができた!君がいてくれたから、俺は自分を見失わずに済んだんだ!!真魚・・・諦めるなッ!!」
「―――雄・・・介・・・」

保志の想いに反応するかのように閉じられていた真魚の目が開かれる。
そして、視線の先にある保志に向かって手を伸ばす。それに合わせるかのように保志もまた手を伸ばす。
2人の手と手がつながったとき、2人はまぶしい光に包まれる―――。

煙のような闇の中で1対の赤い複眼が輝く。
そして、闇を振り払うように1つの光となって飛び出すと、モノリスは次々と爆発を起こしながら崩壊していった―――。

~~~

真魚を抱えるようにして地上へと降り立った保志は、ふと自身の腹部を見やるとそこにオルタリングが出現していることに気づく。
やがて入れ替わるようにオルタリングは金の装飾がついたアークルへと変化していた。
保志は静かに真魚と目を見合わせる。

(行ってくる・・・)
(必ず・・・帰って来て・・・!!)

言葉にこそ表さないものの、互いにそうやり取りをした後で保志は左腰に手をやるとまばゆい光に包まれる―――。




ダークノヴァと戦いを繰り広げているウィザードとスカイライダーだったが、既にアーマー部分が大きく傷ついており、スカイライダーはマスク部分が破壊されたことでそれを既に投げ捨てていた。
膝をついているウィザードとスカイライダーに対し、止めを刺すかのように歩み寄るダークノヴァだったが、そのとき飛来した光の球が体当たりして跳ね飛ばす。
光の球が降り立つとクウガが姿を現していた。


コマンドルームにてダークノヴァに戦いを挑むクウガの映像を見ながらぽつりと呟いた滝の言葉に、関と志保に連れられた本郷が静かに反論していた。

「この星も・・・来訪者の星と同じ運命を辿るのか・・・」
「―――もしこの戦いでクウガが勝利したならば、運命を変えられるかもしれん・・・」


ダークノヴァが放ったダーク・シュートをクウガはタイタンフォームにチェンジしたうえで腕をクロスさせて防ごうとするが、その威力で後ろのビルの外壁へと叩きつけられる。
瓦礫を押しのけながら起き上がったクウガは続けてガイアタイタンにチェンジすると、作り出した光球をダークノヴァ目がけて放つ。
だが、ダークノヴァはそれを片手で受け止めていた。
その後格闘戦に移行するが、クウガがダークノヴァが目がけて放った回し蹴りはダメージを与えられておらず、逆にダークノヴァが放ったキックによって後退しさらに回し蹴りによって自身がダメージを受けてしまった。
続けてクウガはパンチを放つが、ダークノヴァはいとも簡単に回避するとクウガの首を締め上げる。

何とか脱出したクウガはダークノヴァが放ったパンチを前方宙返りで回避し、着地すると同時にトルネードドラゴンへとチェンジする。
続けてクウガは集約したエネルギーを光弾として放つが、ダークノヴァは払いのけるように簡単に打ち破る。
素早い格闘戦を仕掛けるがパワーのが劣っていることもあってか、やはりダメージを与えることができない。

クウガはダークノヴァのキックを防ぐと、繰り出されたパンチを腕を掴んで背負い投げで無効化すると続けてショルダータックルを浴びせる。
そしてバーニングマイティへと変わると、プロミネンスレイ・シュトロームを放つ。
だが、ダークノヴァは腕をクロスさせると放たれた青い光線をも防ぎきってしまう。

「赤の強化態の攻撃でもダメなのか・・・!?

クウガのプロミネンスレイ・シュトロームすらも通用しないダークノヴァに変身を解いた東京が驚愕の声を漏らす。そこへ駆けてきた真魚がはっきりとした口調で言い放つ。

「大丈夫、雄介は・・・クウガは負けはしない・・・!!」
「真魚・・・」

ダークノヴァに回し蹴りやチョップを打ち込んだ後にバク転で後退しながら距離を取ったクウガに対し、ダークノヴァはグラビティ・ダークを放つ。クウガは青色に輝く円形状のバリアを張って防ぐが、ジリジリと押され始める。

「無理だよ・・・フォーゼを含めた仮面ライダー全員が束になっても相手にならなかったんだよ・・・!?敵いっこないよ!!」
「確かにそうだ・・・。仮面ライダー1人でどうにかなるはずがない・・・」

バリアで何とかグラビティ・ダークを防いでいるクウガを見ながら、ユウキと賢吾はそんな弱気なことを言っている。
だが、その横では真魚が祈るようにこの光景を見つめている。

グラビティ・ダークを防いでいるクウガだったが、ふいに彼の脳裏にイメージが浮かび上がる。
保志の隣にいる女性――霧子は微笑みを浮かべながら彼に語り掛ける。

『私、信じてる。あなたならきっとこれからも多くの人を守っていくって』
『霧子・・・』
『今も、あなたが勝つことを信じている人が待っている。だから―――』

それは思い出だったのか、それとも霧子の魂が語りかけた言葉だったのか・・・。だが、そんな中さらに声が聞こえてくる。
―――雄介・・・!!
真魚の祈りの声に答えるかのように、クウガはクロスしていた腕を振り下ろすことでグラビティ・ダークを霧散させる。
と同時に、クウガの体が光に包まれる。

「あれは・・・!?」

晴人がそう呟いた後、光の中から人影が姿を現す。
そこにはクウガにもアギトにも見える姿をした、背中に後光のように天に伸びる翼を持ったダークノヴァと瓜二つの銀色の戦士が姿を現していた。

ダークノヴァは獣のように吠えた後に銀色の戦士に向かって攻撃を仕掛けに行くが、銀色の戦士は簡単にそれをいなすと逆にダークノヴァの胸部を蹴りつけ後方へと蹴り飛ばす。
思わず蹲ったダークノヴァは再び吠えた後銀色の戦士に向かって行く。
だが、銀色の戦士はダークノヴァのキックを腕を使って防ぐと右腕の肘打ちで怯ませえる。
更にダークノヴァに両腕を接触させると、そこから光の刃を放って後退させる。
そして右拳に炎を纏わせるとダークノヴァに叩きつけると、発生した炎の柱によってダークノヴァの上空へと跳ね上げられた。

大気圏外まで吹っ飛ばされながらも何とか炎の柱から逃れたダークノヴァに対し、銀色の戦士は右手首に左拳を打ち付けるように組んだ腕から七色の光をした光線――インフィニット・ノヴァを放つと、ダークノヴァも迎え撃つかのように銀色の戦士と逆の構えで赤黒い光線――インフィニット・ダークを放つ。
宇宙空間でぶつかり合った両光線だったが、すぐに銀色の戦士の光線がダークノヴァの光線を押し戻していくと七色の光がダークノヴァを飲み込んでいった―――。
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