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仮面ライダークウガ 2078最終章


第42話 闇への決別

「関三佐、最近頻発している停電についてどう思います?」

志保は関と共に最近よく行くバーのカウンターでそんな会話をし始める。
度数の低いアルコールを飲みながら関はその会話に答える。

「確かに正体不明の停電が頻発してるな」
「ええ、警務局もその原因を追っているみたいですけど・・・」

2人がそう会話をしていると、再びその停電が起こった。


警備員が停電の原因を調べるために地下のケーブルを順に調べていると、奥のとあるスペースで漏電らしき発光が確認できた。
警備員はその発光が起こっている場所に向かうと、懐中電灯でそこを照らす。

「!?ウワァァァッ!?」

懐中電灯の灯りの中に浮かび上がったシルエットを見て、警備員は絶叫を上げる。
その灯りの中には、猿のような姿をした怪物が地下ケーブルを破壊して電気を捕食している光景が浮かび上がっていた―――。

~~~

その後の調査によって、とある民間の宇宙進出を目指している団体で秘密裏に行われていたコズミックエナジーを使った動物実験の被験体の猿が逃走していたことが判明した。
そのことで鈴村は疑問を持ったが、それについては保志が答えていた。

「けど、コズミックエナジーを使った実験ってツルギさんの一件以来禁止されたんじゃなかったんすか?」
「あくまでも公的機関での実験が自粛されるようになっただけで、実際は民間レベルではまだ実験をしてるしね」

事情を説明するために、その団体の研究者がコマンドルームに訪れると、その被験体について解説する。

「以上のことより、被験体はそう長く生きられないようにプログラミングされています」
「ですが、もしコズミックエナジーの影響で突然変異を起こしてしまっていたら・・・」
「計算外の進化なんてありえませんよ。科学技術で完璧に制御できていますので」
「完璧?そんな驕りがこういった事態を引き起こしてしまったんじゃないんですか!?」
「志保、落ち着け」
「でも、奴を倒しても人は同じ過ちを繰り返します!何度でも!!」

関は志保をなだめるが、科学で全て管理できるとでも言いたげな研究者の態度に志保は怒りを露わにしていた。





「志保?どうしたの?」
「ユヅキ・・・」

気落ちしたまま志保は何かの情報を手に入れるために宇宙開発局を訪れると、そこでユヅキと再会する。

「ツルギのことがあったのに、まだコズミックエナジーを使った実験が続いている。人は何度でも過ちを繰り返している・・・・」
「―――私、今でも考えていることがあるの。自分たちがツルギのことを追い詰めていたんじゃないのかって・・・」
「ユヅキ・・・」

ユヅキとの会話の中で、志保も表情を曇らせていた―――。


その夜、コマンドルームで塞ぎ込んでいる志保に対し保志は声をかけていた。

「保志三尉、人ってここまで救いようがないんでしょうか・・・」
「確かにそういった所もあるかもしれない。けど、素晴らしい部分だってある筈だよ。例えば思いやりの気持ちとか」

保志のその言葉を聞いて、志保はようやく笑顔を見せたのだった―――。




数日後、宇宙開発局の高純度エネルギーを狙って怪人化した被験体の猿――『メタンキー』が出現する。
メタンキーは開発局にいる実験動物の声を聴き、さらに狂暴化すると高純度エネルギーの保存タンクを破壊していきながら高純度エネルギーを吸収していく。
その場にやって来た弦太朗はフォーゼに変身すると、いつもの口上を述べようとする。
が、何を思ったのかメタンキーはフォーゼに飛びかかると頭部を掴むと何度も地面にフォーゼの顔面をたたきつけ始める。

「弦太朗ッ!?クッ、だったら俺が!!」
「待て、高純度エネルギーを吸収しているんなら下手に攻撃したらここら辺一帯が吹っ飛ぶぞ!?」

ボコボコにされているフォーゼを見て、流星がメテオに変身して攻撃しようとするのを笹沼が止めようとするが、聞く耳を持たずにメテオが攻撃を仕掛けようとする。
するとメタンキーはフォーゼをメテオに投げつけて張り倒すと、2人の頭部を掴んでさらに地面に顔面を何度も激突させ始める。

「何故だ!?何故フォーゼとメテオを執拗に攻撃するんだ!?」
『人間メ、消エロ、消エチマエ!』
「今のって・・・メタンキーの声か・・・?」
「まるで・・・人間を憎んでいるみたい・・・」

フォーゼとメテオを執拗に攻撃しているメタンキーの、まるで人間を憎悪しているかのような声を聴き、鈴村と美穂はそんなやり取りを交わしていた。


一方、開発局内で逃げ遅れた人がいないか調べていた志保はとある保管庫で一心に何かの資料を探しているユヅキを発見する。

「ユヅキ、何してるの・・・!?」
「コズミックエナジーの致命的欠陥を証明するための資料を探してる。一緒に探して」




メタンキーが暴れるのを阻止するために弛緩剤が撃ち込まれたが、すぐに効果が現れないので保志は足止めのためにクウガに変身する。
しかし、メタンキーは高純度エネルギーの影響で動く爆弾状態になっているので迂闊に攻撃ができないでいた。
するとメタンキーは口から電撃状のビームをクウガ目がけて放ってくる。
咄嗟にクウガは回避するが、そのビームは後ろの開発局の建物に直撃する。

「しまった・・・!?」
『消エチマエ!!』
「クッ・・・!!」


そのころ、2人は何とか資料を発見することができたが、メタンキーが放ったビームの余波によって志保とユヅキは保管庫に閉じ込められていた。

「大丈夫。私たちはきっと助かる」
「随分と自身があるのね?」
「だって・・・そのために特務班(私たち)がいるから」

「志保!大丈夫か!?」
「関三佐!・・・すみません、攻撃の余波で閉じ込められてしまって・・・」
「待ってろ、今こじ開ける!!」

そう言うと、関はブラストシューターで扉を破壊すると2人を助け出す。
2人を連れて建物から脱出するが、そこへクウガに押さえつけられたままのメタンキーが3人目がけて突進してくる。
咄嗟にユヅキを庇っている志保を庇うかのように関が志保に覆いかぶさる。



しかし、メタンキーの攻撃はいつまでたっても届かなかった。
見るとメタンキーは硬直したかのように軽い痙攣を起こしながら動きが止まっている。
見ていた面々が弛緩剤が効き始めたのかと思い始めている中、ユヅキがポツリと呟く。

「ツルギ・・・?」

ユヅキだけが見えていたのか、彼女には霊体となっているツルギ変身体が抑え込んでいるように見えていた。
メタンキーの動きが止まった隙に組み合っている状態から抜け出すと、クウガはドラゴンフォーム、次いでトルネードドラゴンへとチェンジするとメタンキーの上空目がけて冷凍光線――ドラゴンフリーザーを放ち、落ちてくる冷気でメタンキーを凍結させる。
そのままクウガは凍結したメタンキーを上空へと運んでいく。
少し時間をおいて、上空で爆発が起こる。
3人はそれを見て、事件の終結を悟った―――。




その後、ユヅキが公表した資料によりコズミックエナジーの欠陥が証明され、コズミックエナジーを使った実験はやがて完全に全面廃止へと向かって行くのだった―――。


事件後、とある教会から1組の純白タキシードとドレスを着た男女――が関と志保が歩いてくる。
ユヅキをはじめ、特務班とM.C.D.F.の面々に祝福されながら、2人は新たな未来へと一歩を踏み出したのだった―――。
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