仮面ライダークウガ 2078最終章
第37話 記憶‐メモリー‐
「体には特に異常はないわね」
「そう・・・ですか・・・」
保志に連れられて診察を受けていた真魚に、澄子は診察結果を伝える。
「本当に異常はないんですか?」
「そもそもアギトの力に目覚めたからと言って体に異常が出るわけじゃないのよ」
「それで、これからどうなって行くんですか?」
「アギトの力を手にしたって人が、そもそも少ないからねぇ。正直、何とも言えないのよね」
~~~
診察の後、コマンドルームに戻ってきた保志と真魚だったが入ったとたんに響き渡る大音響に思わず耳を塞ぐ。
「ふーん、ふーん、ふふーん!」
「あー、うるさい!!」
「あべしッ!?」
コマンドルームにて大音響で音楽を流している弦太朗に対し、保志はドラットを体当たりさせた後に音楽を止めさせる。
「いやー、にしてもいい曲だぜ!俺もダチになりたいぜ!!」
「あれー、宇宙はー?」
「一体何の曲を・・・・って、ああ。中村ミコトか・・・」
「ああ、今人気の・・・。俺、よく知らないけど」
頭にたんこぶを作っている弦太朗とユウキをほっといて真魚と保志がそう会話を交わしていると、昨日確認された謎の音波の調査に向かっていたメンバーから、コマンドルームに1本の通信が入る。
「こちらコマンドルーム。どーした、総司?」
『大変ですよ雄介さん!!同行してた晴人がッ・・・!!』
~~~
「記憶喪失・・・らしいね」
「謎の光と遭遇して・・・か」
「雄介さん、音波を解析して分かったことなんですけど・・・」
ベットから身を起こしている晴人を見ながら真魚と保志が会話を交わしているが、2人はそんな晴人の様子に軽い違和感を抱いていた。
そこへ鈴村が音波の調査結果を持ってくるが、それを見て保志と真魚は疑問を抱いていた。
「中村ミコトの曲?何でそんなものが・・・?」
「さぁ・・・?」
ちょうど同じころ、地球に1つの未確認飛行物体が侵入していた。
とある山中に着陸した宇宙船から出てきた宇宙人は、調査のために訪れていた警務局の職員の1人を襲撃し、その遺体を乗っ取っていた―――。
「未確認飛行物体の調査はまだ続行してるらしいっすね」
「何もこんな面倒な時に侵入してこなくてもいいのにさ」
「そんなこと言わなくても・・・」
コマンドルームでそんな会話を鈴村、保志、真魚を交わしているとそこへ美穂が慌てて入ってくる。
「大変です!晴人が姿を消しました!!」
「ちょっと待て!何でそんなことになったんだよ!?」
「知らないわよ!?弦太朗たちが晴人に中村ミコトの曲を聞かせたらどっか飛び出してったって言ってきたのよ!!」
鈴村と美穂のやり取りを聞きながら、保志は1つだけ行先らしき場所を思い浮かべていた。
(まさか・・・―――。)
~~~
抜け出した晴人の後を追って、数少ない手がかりである中村ミコトに話を聞くために保志とともに凛子が彼女が所属している事務所に向かったが、そこで彼女もどこかへと飛び出していったことを知る。
そこへ中村ミコトについて調べていた美穂から、彼女は15年前の夜に交通事故で両親を失っていることを伝えられる。
ミコトが15年前の事故現場に花を手向けていると、そこへ保志と凛子が訪れる。
「あなたのお婆さんに聞きました。そうしたら、きっとここにいるだろうと」
「晴人君はどこ・・・?」
「あの人は、私の兄なんです。遠い昔に生き別れた、たった1人の兄なんです」
「兄・・・?」
「私、ずっと待っていたんです。あの人が迎えに来てくれるのを。ずっと昔から・・・」
ミコトの言った言葉に保志と凛子は疑問を持つが、ミコトは自分は宇宙人であり、さらに晴人には自身の兄が乗り移っていることを伝える。
さらにミコトは15年前に起きた事故の真相を伝える。
「15年前、コロニーに移住するために母は私と兄を連れて遠い旅に出た。でも、その途中で起きた事故でこの星に不時着した。その時のショックで生命維持装置が故障してしまった」
「でも自分の星までなら何とか帰ることができた。・・・ただし2人までは。当時幼かった私にはその過酷さに耐えることができないと考えた母は、その時、偶然に起きたあの衝突事故で死んでしまった地球の少女の体を借りた」
「その少女は歌手を目指し、やがてアイドルになった。・・・でも、あの時の事故で私は死んでしまった。今あなた達の目の前にいるのは、遠い星からやって来た宇宙人。信じますか?」
ミコトの話を聞いた保志は、凛子にミコトを任せるとアマダムによって感じ取った気配を頼りに近くにいた晴人、いや彼に乗り移っている宇宙人の元へと向かう。
そこで保志は彼に、何故15年もの間ミコトを迎えに来なかったかと尋ねる。
「僕の故郷は友好関係にあったミルウェイ星によって侵略されてしまい、母は殺害され、僕自身も捕まっていたところを何とか逃げ出して来たんだ」
宇宙人は15年もの間迎えに来れなかったわけを説明した後、晴人の体に乗り移ったことを詫びてきた。
そしてミコトを連れ、連絡のとれた逃亡者の同胞とともに宇宙のどこかで新天地を見つけ、妹とともにやり直していくつもりだと述べる。
だがそこへ、警務局員の体を乗っ取っていたミルウェイ星人が武器を構えて現れる。
「逃亡者は全て処理した!残りは貴様と妹のみ・・・。貴様の旅はここで終わりだ!!」
「妹は何も関係ないぞッ!?」
「我がミルウェイ星の正義のため、貴様らは死なねばならない!!」
そう言いながら保志へ向けて銃を発砲し、それを庇った宇宙人に命中し晴人の体は崩れ落ちる。
宇宙人は力を振り絞ってなおも保志を狙うミルウェイ星人に縋りつくが、ミルウェイ星人は瀕死の宇宙人に更に一撃を与えていく。
「我がミルウェイ星の正義の勝利だッ!!」
「人を簡単に傷つけて、何が正義だ!!
ミルウェイ星人の身勝手な言葉を聞き、怒り心頭の保志は星人に向かって行く。
ミルウェイ星人は保志に銃を向けるが、引き金を引かれるより早く星人を蹴り飛ばす。
攻撃を受けたミルウェイ星人が本来の姿に戻ったのを見て、保志はクウガへと変身する。
ミルウェイ星人は手から電撃のような光線を連続して放っていくが、クウガは軽く身を捻るだけで躱していくだけでなく、片手で弾いていく。
更にクウガによって腹部に膝蹴りをもらったあとに投げ飛ばされたミルウェイ星人は逃走を図るが、激怒しているクウガがそれを許すはずがなくさらに飛び蹴りを喰らい転倒する。
起き上がったミルウェイ星人は再び逃走を図るが、クウガのフォトン・シュトロームをで腹部に大穴を開けられ木っ端微塵に吹き飛んでいった―――。
戦いを終え、保志は晴人の体に駆け寄るが、宇宙人は望み叶わず力尽きてしまう。
「何でだよ・・・?妹と一緒に暮らすんじゃなかったのかよ・・・!?」
やがて、晴人の体から宇宙人の光が抜け出ると銃跡が消え、晴人が目を覚ます。宇宙人が消えたことで、晴人はことの顛末を悟っていた。
「俺は・・・長い夢を見ていたのか・・・?随分悲しい夢だった・・・」
「晴人・・・」
~~~
その日の夜開かれたミコトのコンサートで、1つの曲が披露されていた。
「私にはたくさんの思い出が詰まった歌があります。その歌を今日遠い所へ行ってしまった、私の大切な人に贈りたいと思います」
『やっと帰れるのね、私たちの故郷に・・・』
『・・・お前はこの星に残れ』
『どうして!?もう一人ぼっちににしないって約束でしょ!?』
『一人ぼっちじゃないさ。この星にも、お前を愛してくれる人がたくさんいる・・・』
『いやよ!!』
そう言って晴人に抱き着くミコトだったが、それによって晴人がもう兄でなくなっていることに気づいてしまった。
スッと晴人の体から離れたミコトはその言葉に従う。
『分かったよ兄さん。私、ここに残る』
『・・・・』
『でも、またいつか会えるよね・・・?』
『会えるさ、きっと・・・』
『さようなら、兄さん・・・』
(さようなら・・・)
歌を歌い終わった後、ミコトは先ほどのやり取りを思い出すと1人星空を見上げながら、頬に一粒の涙が流れていた。
「よう・・・」
ミコトと別れ戻って来た晴人に対し、ストライクチェイサーに跨って待っていた保志が声をかける。
「なあ、保志さん。俺は役に立てたのか?」
「・・・ああ」
「ならいいんだ」
保志にそう尋ねた晴人に保志はそう返答していた―――。
その日の夜更け、極東本部のある一室である人物がパソコンの画面を眺めている。
そして、あるページで手を止める。
そのページは特務班のメンバーが記録されている部分であった。
「役者はそろった・・・!!」
その人物は笑みを浮かべながらそう呟いていた―――。
「そう・・・ですか・・・」
保志に連れられて診察を受けていた真魚に、澄子は診察結果を伝える。
「本当に異常はないんですか?」
「そもそもアギトの力に目覚めたからと言って体に異常が出るわけじゃないのよ」
「それで、これからどうなって行くんですか?」
「アギトの力を手にしたって人が、そもそも少ないからねぇ。正直、何とも言えないのよね」
~~~
診察の後、コマンドルームに戻ってきた保志と真魚だったが入ったとたんに響き渡る大音響に思わず耳を塞ぐ。
「ふーん、ふーん、ふふーん!」
「あー、うるさい!!」
「あべしッ!?」
コマンドルームにて大音響で音楽を流している弦太朗に対し、保志はドラットを体当たりさせた後に音楽を止めさせる。
「いやー、にしてもいい曲だぜ!俺もダチになりたいぜ!!」
「あれー、宇宙はー?」
「一体何の曲を・・・・って、ああ。中村ミコトか・・・」
「ああ、今人気の・・・。俺、よく知らないけど」
頭にたんこぶを作っている弦太朗とユウキをほっといて真魚と保志がそう会話を交わしていると、昨日確認された謎の音波の調査に向かっていたメンバーから、コマンドルームに1本の通信が入る。
「こちらコマンドルーム。どーした、総司?」
『大変ですよ雄介さん!!同行してた晴人がッ・・・!!』
~~~
「記憶喪失・・・らしいね」
「謎の光と遭遇して・・・か」
「雄介さん、音波を解析して分かったことなんですけど・・・」
ベットから身を起こしている晴人を見ながら真魚と保志が会話を交わしているが、2人はそんな晴人の様子に軽い違和感を抱いていた。
そこへ鈴村が音波の調査結果を持ってくるが、それを見て保志と真魚は疑問を抱いていた。
「中村ミコトの曲?何でそんなものが・・・?」
「さぁ・・・?」
ちょうど同じころ、地球に1つの未確認飛行物体が侵入していた。
とある山中に着陸した宇宙船から出てきた宇宙人は、調査のために訪れていた警務局の職員の1人を襲撃し、その遺体を乗っ取っていた―――。
「未確認飛行物体の調査はまだ続行してるらしいっすね」
「何もこんな面倒な時に侵入してこなくてもいいのにさ」
「そんなこと言わなくても・・・」
コマンドルームでそんな会話を鈴村、保志、真魚を交わしているとそこへ美穂が慌てて入ってくる。
「大変です!晴人が姿を消しました!!」
「ちょっと待て!何でそんなことになったんだよ!?」
「知らないわよ!?弦太朗たちが晴人に中村ミコトの曲を聞かせたらどっか飛び出してったって言ってきたのよ!!」
鈴村と美穂のやり取りを聞きながら、保志は1つだけ行先らしき場所を思い浮かべていた。
(まさか・・・―――。)
~~~
抜け出した晴人の後を追って、数少ない手がかりである中村ミコトに話を聞くために保志とともに凛子が彼女が所属している事務所に向かったが、そこで彼女もどこかへと飛び出していったことを知る。
そこへ中村ミコトについて調べていた美穂から、彼女は15年前の夜に交通事故で両親を失っていることを伝えられる。
ミコトが15年前の事故現場に花を手向けていると、そこへ保志と凛子が訪れる。
「あなたのお婆さんに聞きました。そうしたら、きっとここにいるだろうと」
「晴人君はどこ・・・?」
「あの人は、私の兄なんです。遠い昔に生き別れた、たった1人の兄なんです」
「兄・・・?」
「私、ずっと待っていたんです。あの人が迎えに来てくれるのを。ずっと昔から・・・」
ミコトの言った言葉に保志と凛子は疑問を持つが、ミコトは自分は宇宙人であり、さらに晴人には自身の兄が乗り移っていることを伝える。
さらにミコトは15年前に起きた事故の真相を伝える。
「15年前、コロニーに移住するために母は私と兄を連れて遠い旅に出た。でも、その途中で起きた事故でこの星に不時着した。その時のショックで生命維持装置が故障してしまった」
「でも自分の星までなら何とか帰ることができた。・・・ただし2人までは。当時幼かった私にはその過酷さに耐えることができないと考えた母は、その時、偶然に起きたあの衝突事故で死んでしまった地球の少女の体を借りた」
「その少女は歌手を目指し、やがてアイドルになった。・・・でも、あの時の事故で私は死んでしまった。今あなた達の目の前にいるのは、遠い星からやって来た宇宙人。信じますか?」
ミコトの話を聞いた保志は、凛子にミコトを任せるとアマダムによって感じ取った気配を頼りに近くにいた晴人、いや彼に乗り移っている宇宙人の元へと向かう。
そこで保志は彼に、何故15年もの間ミコトを迎えに来なかったかと尋ねる。
「僕の故郷は友好関係にあったミルウェイ星によって侵略されてしまい、母は殺害され、僕自身も捕まっていたところを何とか逃げ出して来たんだ」
宇宙人は15年もの間迎えに来れなかったわけを説明した後、晴人の体に乗り移ったことを詫びてきた。
そしてミコトを連れ、連絡のとれた逃亡者の同胞とともに宇宙のどこかで新天地を見つけ、妹とともにやり直していくつもりだと述べる。
だがそこへ、警務局員の体を乗っ取っていたミルウェイ星人が武器を構えて現れる。
「逃亡者は全て処理した!残りは貴様と妹のみ・・・。貴様の旅はここで終わりだ!!」
「妹は何も関係ないぞッ!?」
「我がミルウェイ星の正義のため、貴様らは死なねばならない!!」
そう言いながら保志へ向けて銃を発砲し、それを庇った宇宙人に命中し晴人の体は崩れ落ちる。
宇宙人は力を振り絞ってなおも保志を狙うミルウェイ星人に縋りつくが、ミルウェイ星人は瀕死の宇宙人に更に一撃を与えていく。
「我がミルウェイ星の正義の勝利だッ!!」
「人を簡単に傷つけて、何が正義だ!!
ミルウェイ星人の身勝手な言葉を聞き、怒り心頭の保志は星人に向かって行く。
ミルウェイ星人は保志に銃を向けるが、引き金を引かれるより早く星人を蹴り飛ばす。
攻撃を受けたミルウェイ星人が本来の姿に戻ったのを見て、保志はクウガへと変身する。
ミルウェイ星人は手から電撃のような光線を連続して放っていくが、クウガは軽く身を捻るだけで躱していくだけでなく、片手で弾いていく。
更にクウガによって腹部に膝蹴りをもらったあとに投げ飛ばされたミルウェイ星人は逃走を図るが、激怒しているクウガがそれを許すはずがなくさらに飛び蹴りを喰らい転倒する。
起き上がったミルウェイ星人は再び逃走を図るが、クウガのフォトン・シュトロームをで腹部に大穴を開けられ木っ端微塵に吹き飛んでいった―――。
戦いを終え、保志は晴人の体に駆け寄るが、宇宙人は望み叶わず力尽きてしまう。
「何でだよ・・・?妹と一緒に暮らすんじゃなかったのかよ・・・!?」
やがて、晴人の体から宇宙人の光が抜け出ると銃跡が消え、晴人が目を覚ます。宇宙人が消えたことで、晴人はことの顛末を悟っていた。
「俺は・・・長い夢を見ていたのか・・・?随分悲しい夢だった・・・」
「晴人・・・」
~~~
その日の夜開かれたミコトのコンサートで、1つの曲が披露されていた。
「私にはたくさんの思い出が詰まった歌があります。その歌を今日遠い所へ行ってしまった、私の大切な人に贈りたいと思います」
『やっと帰れるのね、私たちの故郷に・・・』
『・・・お前はこの星に残れ』
『どうして!?もう一人ぼっちににしないって約束でしょ!?』
『一人ぼっちじゃないさ。この星にも、お前を愛してくれる人がたくさんいる・・・』
『いやよ!!』
そう言って晴人に抱き着くミコトだったが、それによって晴人がもう兄でなくなっていることに気づいてしまった。
スッと晴人の体から離れたミコトはその言葉に従う。
『分かったよ兄さん。私、ここに残る』
『・・・・』
『でも、またいつか会えるよね・・・?』
『会えるさ、きっと・・・』
『さようなら、兄さん・・・』
(さようなら・・・)
歌を歌い終わった後、ミコトは先ほどのやり取りを思い出すと1人星空を見上げながら、頬に一粒の涙が流れていた。
「よう・・・」
ミコトと別れ戻って来た晴人に対し、ストライクチェイサーに跨って待っていた保志が声をかける。
「なあ、保志さん。俺は役に立てたのか?」
「・・・ああ」
「ならいいんだ」
保志にそう尋ねた晴人に保志はそう返答していた―――。
その日の夜更け、極東本部のある一室である人物がパソコンの画面を眺めている。
そして、あるページで手を止める。
そのページは特務班のメンバーが記録されている部分であった。
「役者はそろった・・・!!」
その人物は笑みを浮かべながらそう呟いていた―――。
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