仮面ライダークウガ 2078最終章
第34話 ガイザの逆襲
「あ、総監。おはようございます」
「ああ、おはよう」
極東本部基地の通路ですれ違った保志と本郷はたがいに挨拶を交わす。
そのあと、秘書らしき女性が本郷に保志のことを尋ねていた。
「彼は確か・・・第二次ライダー大戦後から3年間ほど休職していた者ですよね」
「ん?ああ、一応はな・・・」
~~~~
本郷と挨拶を交わした後にコマンドルームへと入った保志だったが、そんな彼を問いただすかのように弦太朗とユウキが保志をつるし上げにかかっていた。
「保志さん!!これは一体どういうことなんだよ!?」
「これって・・・ああ、俺の中学の同窓会の案内状のこと?・・・って、どっから持ってきたのさこれ・・・?」
「そんなことより保志さん!何でまだ出席のところに印つけてないの!?期限もうじきだよ!?」
どうやら出欠の期限が近付いているのに未だ提出していないのが気に食わないようだった。
弦太朗は「忙しくて書く暇が無いんだったら俺が代わりに出席のところに書くぜ!!」と声高々に宣言したが、常識的にまずいので真魚から支持をもらったドラットがドラモンスタンガンを浴びせて物理的に止めに入っていた。
「いやちょっと待った。俺まだ出席するなんて言ってないよ?」
「えぇぇぇ!?」
ドラットの首根っこを掴むと弦太朗の頭から引きはがしながらそう言った保志の言葉にユウキが驚愕の声を上げていた。
「何で出席しないんだよ保志さん!?」
「どっかの誰かさんが考えなしに暴れて出た被害の報告書書いたりで忙しいからね」
「うッ・・・!!」
「まぁそれは冗談だとして、最近宇宙仮面ライダー部の怪しい活動が確認されている以上休んでる暇なんかあるわけないだろう?」
「だからって休暇返上で働き詰めなのもどうなんすか・・・?」
出席の意思を見せない保志に弦太朗が尋ねるが、ジト目になりながら言われた保志の言葉に声を詰まらせる。
呆れ半分に鈴村に言われた言葉に保志は答えることなく「書類を提出してくる」と言うと、コマンドルームを後にしていた。
「書類提出してくるったって・・・何も持ってないのにどうするんですかね・・・・」
「あれ・・・真魚はどこ行ったんだ・・・?」
~~~
「やっぱここにいたんだ」
屋上で海原を眺めていた保志に缶コーヒーを投げ渡しながら真魚は歩み寄っていた。
「雄介。正直に理由を言ってもいいんじゃ・・・?」
「―――俺が下手に知り合いに会おうとしたら、俺に恨みを持ってる連中が標的にする可能性が少しある。正直、俺のせいで巻き込んでしまうのが・・・一番怖い・・・・」
「雄介、あなたの言いたいことは分かる。だけど、そのまま旧友と一生会わないつもりなの・・・?」
手すりにもたれかかりながら聞いてきた真魚に、保志は缶コーヒーを飲みながら正直な理由を語っていた。
そんな保志に真魚が問いかけたとき、保志と真魚の通信機に直ちにコマンドルームに戻るようにとの連絡とその理由が伝えられていた。
『雄介、真魚。今すぐコマンドルームに戻れ。本郷総監が行方不明になった・・・!!―――』
~~~
その後総監の予定を調べた結果、グラン諸島においてM.C.D.F.の各支部のトップとの極秘会議が行われる予定だったことが判明し、鈴村と美穂がネクサスとコスモでグラン諸島に向かっていた―――。
「ったく・・・。秘密のお出かけなんて勘弁して欲しいよ」
「グダグダ言わないの。・・・もうじき着くわよ」
そう言いながら諸島に近づいた2人だったが、突如赤いカーテンによって目の前が遮られたかと思うと、そのカーテンによって身動きを止められていた。
「ちょっ・・・何よこれ・・・!?」
「動きが・・・・!?」
「おい、総司美穂どうした!?」
「関三佐!グラン諸島から公共の電波に紛れ込ませて妙な発信がされてます!!」
光彦はそう言ったあと、モニターにそれを映し出す。
文章として発信されているそれを関は読み上げる。
「『M.C.D.F.は宇宙仮面ライダー部の傘下に入り、グラン諸島を拠点とした新たな組織に移行していくことをここに宣言する。本郷ソウハチロウ』・・・!?」
「そっかぁ、秘密の会議ってこのことだったんだ!」
「新しい組織を立ち上げるってんなら、表立って動けねえしな!!」
関の読み上げた文章を聞いてそう言葉を発したユウキと弦太朗だったが、それを志保が否定していた。
「そんなことあり得ないわ。そもそも、宇宙仮面ライダー部自体が主だった幹部がほぼ全員死亡もしくは逮捕されて壊滅状態になっている以上、こんなことを企画できるほどの力は持ってない状態だし」
「それ以上に一組織のトップがテロ集団同然の団体の傘下になるっていう発想自体が異常だしな・・・」
「てことは・・・この文章は当然偽物ってことになるわね」
翔太郎と美羽がそう言ったあと、コマンドルームに滝が入ってくる。
「何をしている。直ちにグラニでグラン諸島に出撃して攻撃態勢に入れ」
「それは・・・できません」
「何?」
「我々の装備で攻撃できるのは、ガイアメモリなどを使用した者が明確な攻撃意思を見せた場合のみに限られているんです。新マルエム法をはじめとするこの規定を破ってしまったら、この組織は単純な武力集団と変わらないことになってしまうんです」
「―――その言葉、後で後悔するなよ」
自身の指示にそう反論した関にそう言い残すと、滝はコマンドルームを後にしていた。
「嫌味な言い方だな・・・」
「たしか滝参謀と本郷総監ってよく対立しているって話だったな・・・」
「もしかして自分が総監になるためにこれを利用して今の総監を消そうって考えてるんじゃ・・・」
「いくらなんでも各支部のトップもいる状況でそんなことはやらないだろ」
士と笹沼がそう言ったあと、JKがそうつぶやいていたがそれを東京が即座に否定していた。
「だが、どっちにしろ調べるためにも出動しなければならないな・・・」
「ですが、あのカーテン状のシールドで上空からの接近は不可能ですが・・・」
「だったら海中からクスィフィアスで潜入すればいいんじゃないですかね」
「それが一番有効だな」
「海・・・か・・・」
関・光彦・綾子・笹沼そして浮かない顔で真魚がそれぞれそう言ったあと、コマンドルームは出撃態勢に入っていた。
~~~
グラン諸島の近海に着水したグラニの内部の発進ゲートで待機しているクスィフィアスへ保志が乗り込むと、操舵を担当する海洋調査班の職員にあいさつする。
「どうも、よろしくお願いしm」
「船に乗るには無粋な格好だな―――」
「滝参謀・・・!?」
「俺は元潜水艦乗りだ。クスィフィアス(こいつ)の開発には俺のワガママをを入れてもらっている」
『というわけでクスィフィアスの潜入がバレないようにしっかり頼むぞ―――』
「てことで、バレないように精々派手に暴れろってさ」
「じゃ、いっちょやりますか」
関からの通信の後にネクサスとコスモはもう一度突入を開始する。
カーテン状のシールドに阻まれながらネクサスはコスモに声をかける。
「絶対墜落するなよ美穂ッ!!」
「墜落・・・するもんか!!」
「ねぇ、やっぱり弦ちゃんも一緒に行ったほうがいいと思うんだけど・・・・?」
海上のグラニの艦橋でユウキがそう提案するが、それを関と志保が却下していた。
「いらん心配だ。クスィフィアスには雄介だけじゃなく、火野映司と操真晴人が同行する形で一緒に潜入しているんだからな」
「それと、フォーゼだと逆に足を引っ張る可能性のほうが大きいし・・・」
志保のその言葉の後に、笹沼はポツリと呟いていた。
「特殊戦略任務班の中で、総監と一番結びつきが強いのって雄介だしな・・・」
~~~
「そうか。やつとは7年前からの付き合いか」
「はい。わずか半年ばかりの訓練生を前線に送り込むってことで、その際本郷総監を含む上層部で面接が行われたんですよ」
海中を進んでいるクスィフィアス内部にて滝と保志は互いの身の上話を行っていた。
「そういえば滝参謀と本郷総監は・・・」
「ああ。20年ずっと喧嘩してきている。だが、あいつのことは誰よりも認めている」
今度は滝が保志に尋ねていた。
「保志。今回の一件どう思う?」
「どう・・・とは・・・?」
「お前ならもう気づいているだろう。既に単独での勢力回復どころか表立って行動することすら不可能に近いほど壊滅状態の宇宙仮面ライダー部が、なぜトップしか知らない情報を掴んでいたのかを・・・」
「まず間違いなく情報を流してる者がいますね。極東本部もしくはM.C.D.F.に・・・」
「保志・・・。今このことは俺とお前との中にとどめておけ。下手したらお前の近くにいる可能性がある」
「はい・・・」
モニターに映っている海面の映像を見ながら保志たちは上陸の準備に入る。
「そろそろ上陸しましょう」
「アイアイ、キャプテン」
「ちょっ、やめてくださいよ」
浮上したクスィフィアスからゴムボートに乗り換えると、保志たちは陸に上がり建物内部に潜入する。
(見張りが1人もいない・・・?)
見張りが1人もいないことに疑問を感じながら内部を進んでいると、人の気配がする一部屋を発見する。
ブラストシューターを構えた滝が扉に手をかけ、保志達に目で合図を送ると保志達はうなずく。
そして扉が開くと同時に保志が内部に滑り込む。
保志達の登場に驚いた宇宙仮面ライダー部構成員の何名かが反対側のドアから逃走を始める。
それを見て滝は保志達に追うように指示を下す。
しかし1名だけが手にゾディアーツスイッチを持ちながら残っていた。
「フッフッフッフ・・・。お前も人質だ。俺は宇宙仮面ライダー部n」
そう言いながらスイッチを押そうとした男だったが、隙だらけだったためスイッチを滝に撃ち落され手を抑えている隙に背後にいた本郷に関節技を決められ取り押さえれれていた。
~~~
「待て!動くな!!」
「クッ・・・。この俺を追い詰めたと思っているようだがそれは逆だ!!
大形の箱が置いてある海岸まで構成員を追い詰めた保志だったが、構成員は懐からスイッチのようなものを取り出しながらそう叫ぶと、箱の中から何かが姿を現す。
「ガイザ・・・!?」
「ガイザ?違うな、こいつは宇宙仮面ライダー部が発見した新種の生命体、その名もスーパーザウルスだ!!」
構成員がスーパーザウルスと言い張る生命体は、全身に赤い筋が浮かび上がるなどの差異はあるものまさしくかつて交戦したガイザそのものだった。
「こいつは地熱エネルギーを吸収しながら休眠していたところを捕獲して、頭部にコントロール装置を設置した!宇宙仮面ライダー部の科学力に不可能は無い!!」
構成員はそう言い放つとスイッチを入れ、保志を攻撃するよう命令を発する。
しかし、目を覚ましたガイザは構成員の命令に従う素振りを見せない。それどころか頭部に設置されているコントロール装置を自ら破壊して外す。
「へ?」
唖然としている構成員に対しガイザは額から熱戦を放つ。
慌てて逃げようとした構成員だったが、爆発に巻き込まれて吹っ飛ばされると「なん・・・で・・」と言い残してこと切れた。
保志はクウガに変身すると、ガイザに攻撃を開始する。
しかし、以前とは比べものにならないほど強固な体表へと変化したガイザはその攻撃に意を介さないばかりか、逆に怪力でクウガを圧倒する。
「保志さん!」
圧倒されているクウガに対し、ガタキリバコンボとコピーリングで構成員が変身したゾディアーツとダスタードを撃破したオーズとウィザードが駆け寄る。
そしてオーズは角から電撃を、ウィザードはシューティングストライクによる火炎でガイザをそれぞれ攻撃する。
しかし、ガイザはその攻撃を受け止めると逆に吸収してしまう。
「ハァァッ!!」
だが、そのすきにクウガはガイザめがけて走ると落ちている木の棒を拾い上げながらタイタンフォームにチェンジすると、錬成したタイタンソードをガイザめがけて突き出す。
が、少し突き刺さっただけでタイタンソードは動かなくなってしまった。
ガイザは怪力でタイタンソードを引き抜くと、クウガにパンチを食らわせ吹っ飛ばす。
オーズとウィザードはカマキリソードとウィザーソードガンで攻撃するが、頑丈な体表を持つガイザに有効なダメージを与えられないでいた。
「グッ・・・・!!」
クウガは起き上がるとさらにガイアタイタンにチェンジすると、向かってくるガイザにパンチを放って後退させる。
その隙にクウガはエネルギー球を作り出すと、ガイザ目がけて放つ。
が、ガイザはその攻撃すらも吸収してしまった。
なおも向かってくるガイザに対し、クウガは両腕にエネルギーを溜めるとそのままパンチを放つ。
パンチが命中すると同時に爆発が起き、ガイザは後ろに吹っ飛ぶ。
ガイザが倒れてのたうち回っている間に、クウガは今度はバーニングマイティへとチェンジし、起き上がりはじめたガイザの頭を掴むと地面に背中を叩きつける。
起き上がったガイザに蹴りを放ち命中させた部分を爆発させると、再び頭部を掴んで逆方向へ投げ飛ばす。
<タカ・クジャク・コンドル!タージャ―ドールー!>
<インフィニティー、プリーズ ヒースィーフードー、ボージャバビュードゴーン!>
<インフィニティー>
オーズとウィザードはタジャドルコンボとインフィニティースタイルにチェンジすると、高速移動による斬撃とタジャスピナーに炎を纏わせながら追撃を与える。
<スキャニングチャージ!>
「セイヤーッ!!」
<ハイタッチ!シャイニングストライク!キラ・キラ!>
プロミネンスドロップを発動させたオーズは猛禽類の脚のように変化させると炎を纏った両足蹴りを命中させ、ウィザードはドラゴンシャイニングでガイザを連続で斬りつける。
そして止めとばかりにクウガは左右に両腕を大きく広げてエネルギーを集約させ、L字に両腕を組んで光線を放つ。
光線が命中したガイザは倒れこむと絶命していた―――。
~~~
「いい部下を持ったな」
グラン諸島に到着した特殊戦略任務班の面々を見ながら滝がそう言うが、それを本郷はやんわりと否定していた。
「いや、部下じゃないさ。仲間さ」
「―――そうか・・・」
そのやり取りを交わした後、2人は任務班を見ていた―――。
「ああ、おはよう」
極東本部基地の通路ですれ違った保志と本郷はたがいに挨拶を交わす。
そのあと、秘書らしき女性が本郷に保志のことを尋ねていた。
「彼は確か・・・第二次ライダー大戦後から3年間ほど休職していた者ですよね」
「ん?ああ、一応はな・・・」
~~~~
本郷と挨拶を交わした後にコマンドルームへと入った保志だったが、そんな彼を問いただすかのように弦太朗とユウキが保志をつるし上げにかかっていた。
「保志さん!!これは一体どういうことなんだよ!?」
「これって・・・ああ、俺の中学の同窓会の案内状のこと?・・・って、どっから持ってきたのさこれ・・・?」
「そんなことより保志さん!何でまだ出席のところに印つけてないの!?期限もうじきだよ!?」
どうやら出欠の期限が近付いているのに未だ提出していないのが気に食わないようだった。
弦太朗は「忙しくて書く暇が無いんだったら俺が代わりに出席のところに書くぜ!!」と声高々に宣言したが、常識的にまずいので真魚から支持をもらったドラットがドラモンスタンガンを浴びせて物理的に止めに入っていた。
「いやちょっと待った。俺まだ出席するなんて言ってないよ?」
「えぇぇぇ!?」
ドラットの首根っこを掴むと弦太朗の頭から引きはがしながらそう言った保志の言葉にユウキが驚愕の声を上げていた。
「何で出席しないんだよ保志さん!?」
「どっかの誰かさんが考えなしに暴れて出た被害の報告書書いたりで忙しいからね」
「うッ・・・!!」
「まぁそれは冗談だとして、最近宇宙仮面ライダー部の怪しい活動が確認されている以上休んでる暇なんかあるわけないだろう?」
「だからって休暇返上で働き詰めなのもどうなんすか・・・?」
出席の意思を見せない保志に弦太朗が尋ねるが、ジト目になりながら言われた保志の言葉に声を詰まらせる。
呆れ半分に鈴村に言われた言葉に保志は答えることなく「書類を提出してくる」と言うと、コマンドルームを後にしていた。
「書類提出してくるったって・・・何も持ってないのにどうするんですかね・・・・」
「あれ・・・真魚はどこ行ったんだ・・・?」
~~~
「やっぱここにいたんだ」
屋上で海原を眺めていた保志に缶コーヒーを投げ渡しながら真魚は歩み寄っていた。
「雄介。正直に理由を言ってもいいんじゃ・・・?」
「―――俺が下手に知り合いに会おうとしたら、俺に恨みを持ってる連中が標的にする可能性が少しある。正直、俺のせいで巻き込んでしまうのが・・・一番怖い・・・・」
「雄介、あなたの言いたいことは分かる。だけど、そのまま旧友と一生会わないつもりなの・・・?」
手すりにもたれかかりながら聞いてきた真魚に、保志は缶コーヒーを飲みながら正直な理由を語っていた。
そんな保志に真魚が問いかけたとき、保志と真魚の通信機に直ちにコマンドルームに戻るようにとの連絡とその理由が伝えられていた。
『雄介、真魚。今すぐコマンドルームに戻れ。本郷総監が行方不明になった・・・!!―――』
~~~
その後総監の予定を調べた結果、グラン諸島においてM.C.D.F.の各支部のトップとの極秘会議が行われる予定だったことが判明し、鈴村と美穂がネクサスとコスモでグラン諸島に向かっていた―――。
「ったく・・・。秘密のお出かけなんて勘弁して欲しいよ」
「グダグダ言わないの。・・・もうじき着くわよ」
そう言いながら諸島に近づいた2人だったが、突如赤いカーテンによって目の前が遮られたかと思うと、そのカーテンによって身動きを止められていた。
「ちょっ・・・何よこれ・・・!?」
「動きが・・・・!?」
「おい、総司美穂どうした!?」
「関三佐!グラン諸島から公共の電波に紛れ込ませて妙な発信がされてます!!」
光彦はそう言ったあと、モニターにそれを映し出す。
文章として発信されているそれを関は読み上げる。
「『M.C.D.F.は宇宙仮面ライダー部の傘下に入り、グラン諸島を拠点とした新たな組織に移行していくことをここに宣言する。本郷ソウハチロウ』・・・!?」
「そっかぁ、秘密の会議ってこのことだったんだ!」
「新しい組織を立ち上げるってんなら、表立って動けねえしな!!」
関の読み上げた文章を聞いてそう言葉を発したユウキと弦太朗だったが、それを志保が否定していた。
「そんなことあり得ないわ。そもそも、宇宙仮面ライダー部自体が主だった幹部がほぼ全員死亡もしくは逮捕されて壊滅状態になっている以上、こんなことを企画できるほどの力は持ってない状態だし」
「それ以上に一組織のトップがテロ集団同然の団体の傘下になるっていう発想自体が異常だしな・・・」
「てことは・・・この文章は当然偽物ってことになるわね」
翔太郎と美羽がそう言ったあと、コマンドルームに滝が入ってくる。
「何をしている。直ちにグラニでグラン諸島に出撃して攻撃態勢に入れ」
「それは・・・できません」
「何?」
「我々の装備で攻撃できるのは、ガイアメモリなどを使用した者が明確な攻撃意思を見せた場合のみに限られているんです。新マルエム法をはじめとするこの規定を破ってしまったら、この組織は単純な武力集団と変わらないことになってしまうんです」
「―――その言葉、後で後悔するなよ」
自身の指示にそう反論した関にそう言い残すと、滝はコマンドルームを後にしていた。
「嫌味な言い方だな・・・」
「たしか滝参謀と本郷総監ってよく対立しているって話だったな・・・」
「もしかして自分が総監になるためにこれを利用して今の総監を消そうって考えてるんじゃ・・・」
「いくらなんでも各支部のトップもいる状況でそんなことはやらないだろ」
士と笹沼がそう言ったあと、JKがそうつぶやいていたがそれを東京が即座に否定していた。
「だが、どっちにしろ調べるためにも出動しなければならないな・・・」
「ですが、あのカーテン状のシールドで上空からの接近は不可能ですが・・・」
「だったら海中からクスィフィアスで潜入すればいいんじゃないですかね」
「それが一番有効だな」
「海・・・か・・・」
関・光彦・綾子・笹沼そして浮かない顔で真魚がそれぞれそう言ったあと、コマンドルームは出撃態勢に入っていた。
~~~
グラン諸島の近海に着水したグラニの内部の発進ゲートで待機しているクスィフィアスへ保志が乗り込むと、操舵を担当する海洋調査班の職員にあいさつする。
「どうも、よろしくお願いしm」
「船に乗るには無粋な格好だな―――」
「滝参謀・・・!?」
「俺は元潜水艦乗りだ。クスィフィアス(こいつ)の開発には俺のワガママをを入れてもらっている」
『というわけでクスィフィアスの潜入がバレないようにしっかり頼むぞ―――』
「てことで、バレないように精々派手に暴れろってさ」
「じゃ、いっちょやりますか」
関からの通信の後にネクサスとコスモはもう一度突入を開始する。
カーテン状のシールドに阻まれながらネクサスはコスモに声をかける。
「絶対墜落するなよ美穂ッ!!」
「墜落・・・するもんか!!」
「ねぇ、やっぱり弦ちゃんも一緒に行ったほうがいいと思うんだけど・・・・?」
海上のグラニの艦橋でユウキがそう提案するが、それを関と志保が却下していた。
「いらん心配だ。クスィフィアスには雄介だけじゃなく、火野映司と操真晴人が同行する形で一緒に潜入しているんだからな」
「それと、フォーゼだと逆に足を引っ張る可能性のほうが大きいし・・・」
志保のその言葉の後に、笹沼はポツリと呟いていた。
「特殊戦略任務班の中で、総監と一番結びつきが強いのって雄介だしな・・・」
~~~
「そうか。やつとは7年前からの付き合いか」
「はい。わずか半年ばかりの訓練生を前線に送り込むってことで、その際本郷総監を含む上層部で面接が行われたんですよ」
海中を進んでいるクスィフィアス内部にて滝と保志は互いの身の上話を行っていた。
「そういえば滝参謀と本郷総監は・・・」
「ああ。20年ずっと喧嘩してきている。だが、あいつのことは誰よりも認めている」
今度は滝が保志に尋ねていた。
「保志。今回の一件どう思う?」
「どう・・・とは・・・?」
「お前ならもう気づいているだろう。既に単独での勢力回復どころか表立って行動することすら不可能に近いほど壊滅状態の宇宙仮面ライダー部が、なぜトップしか知らない情報を掴んでいたのかを・・・」
「まず間違いなく情報を流してる者がいますね。極東本部もしくはM.C.D.F.に・・・」
「保志・・・。今このことは俺とお前との中にとどめておけ。下手したらお前の近くにいる可能性がある」
「はい・・・」
モニターに映っている海面の映像を見ながら保志たちは上陸の準備に入る。
「そろそろ上陸しましょう」
「アイアイ、キャプテン」
「ちょっ、やめてくださいよ」
浮上したクスィフィアスからゴムボートに乗り換えると、保志たちは陸に上がり建物内部に潜入する。
(見張りが1人もいない・・・?)
見張りが1人もいないことに疑問を感じながら内部を進んでいると、人の気配がする一部屋を発見する。
ブラストシューターを構えた滝が扉に手をかけ、保志達に目で合図を送ると保志達はうなずく。
そして扉が開くと同時に保志が内部に滑り込む。
保志達の登場に驚いた宇宙仮面ライダー部構成員の何名かが反対側のドアから逃走を始める。
それを見て滝は保志達に追うように指示を下す。
しかし1名だけが手にゾディアーツスイッチを持ちながら残っていた。
「フッフッフッフ・・・。お前も人質だ。俺は宇宙仮面ライダー部n」
そう言いながらスイッチを押そうとした男だったが、隙だらけだったためスイッチを滝に撃ち落され手を抑えている隙に背後にいた本郷に関節技を決められ取り押さえれれていた。
~~~
「待て!動くな!!」
「クッ・・・。この俺を追い詰めたと思っているようだがそれは逆だ!!
大形の箱が置いてある海岸まで構成員を追い詰めた保志だったが、構成員は懐からスイッチのようなものを取り出しながらそう叫ぶと、箱の中から何かが姿を現す。
「ガイザ・・・!?」
「ガイザ?違うな、こいつは宇宙仮面ライダー部が発見した新種の生命体、その名もスーパーザウルスだ!!」
構成員がスーパーザウルスと言い張る生命体は、全身に赤い筋が浮かび上がるなどの差異はあるものまさしくかつて交戦したガイザそのものだった。
「こいつは地熱エネルギーを吸収しながら休眠していたところを捕獲して、頭部にコントロール装置を設置した!宇宙仮面ライダー部の科学力に不可能は無い!!」
構成員はそう言い放つとスイッチを入れ、保志を攻撃するよう命令を発する。
しかし、目を覚ましたガイザは構成員の命令に従う素振りを見せない。それどころか頭部に設置されているコントロール装置を自ら破壊して外す。
「へ?」
唖然としている構成員に対しガイザは額から熱戦を放つ。
慌てて逃げようとした構成員だったが、爆発に巻き込まれて吹っ飛ばされると「なん・・・で・・」と言い残してこと切れた。
保志はクウガに変身すると、ガイザに攻撃を開始する。
しかし、以前とは比べものにならないほど強固な体表へと変化したガイザはその攻撃に意を介さないばかりか、逆に怪力でクウガを圧倒する。
「保志さん!」
圧倒されているクウガに対し、ガタキリバコンボとコピーリングで構成員が変身したゾディアーツとダスタードを撃破したオーズとウィザードが駆け寄る。
そしてオーズは角から電撃を、ウィザードはシューティングストライクによる火炎でガイザをそれぞれ攻撃する。
しかし、ガイザはその攻撃を受け止めると逆に吸収してしまう。
「ハァァッ!!」
だが、そのすきにクウガはガイザめがけて走ると落ちている木の棒を拾い上げながらタイタンフォームにチェンジすると、錬成したタイタンソードをガイザめがけて突き出す。
が、少し突き刺さっただけでタイタンソードは動かなくなってしまった。
ガイザは怪力でタイタンソードを引き抜くと、クウガにパンチを食らわせ吹っ飛ばす。
オーズとウィザードはカマキリソードとウィザーソードガンで攻撃するが、頑丈な体表を持つガイザに有効なダメージを与えられないでいた。
「グッ・・・・!!」
クウガは起き上がるとさらにガイアタイタンにチェンジすると、向かってくるガイザにパンチを放って後退させる。
その隙にクウガはエネルギー球を作り出すと、ガイザ目がけて放つ。
が、ガイザはその攻撃すらも吸収してしまった。
なおも向かってくるガイザに対し、クウガは両腕にエネルギーを溜めるとそのままパンチを放つ。
パンチが命中すると同時に爆発が起き、ガイザは後ろに吹っ飛ぶ。
ガイザが倒れてのたうち回っている間に、クウガは今度はバーニングマイティへとチェンジし、起き上がりはじめたガイザの頭を掴むと地面に背中を叩きつける。
起き上がったガイザに蹴りを放ち命中させた部分を爆発させると、再び頭部を掴んで逆方向へ投げ飛ばす。
<タカ・クジャク・コンドル!タージャ―ドールー!>
<インフィニティー、プリーズ ヒースィーフードー、ボージャバビュードゴーン!>
<インフィニティー>
オーズとウィザードはタジャドルコンボとインフィニティースタイルにチェンジすると、高速移動による斬撃とタジャスピナーに炎を纏わせながら追撃を与える。
<スキャニングチャージ!>
「セイヤーッ!!」
<ハイタッチ!シャイニングストライク!キラ・キラ!>
プロミネンスドロップを発動させたオーズは猛禽類の脚のように変化させると炎を纏った両足蹴りを命中させ、ウィザードはドラゴンシャイニングでガイザを連続で斬りつける。
そして止めとばかりにクウガは左右に両腕を大きく広げてエネルギーを集約させ、L字に両腕を組んで光線を放つ。
光線が命中したガイザは倒れこむと絶命していた―――。
~~~
「いい部下を持ったな」
グラン諸島に到着した特殊戦略任務班の面々を見ながら滝がそう言うが、それを本郷はやんわりと否定していた。
「いや、部下じゃないさ。仲間さ」
「―――そうか・・・」
そのやり取りを交わした後、2人は任務班を見ていた―――。
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