仮面ライダークウガ 2078最終章
第27話 星の娘(後編)
鈴村たちの目の前に紫の球が降りてくる。
紫の球が消えると、炎に包まれた人型の何かが姿を現す。
人型の何かは手のひらをかざすと、鈴村たちに火炎弾を放つ。
「炎には炎で対抗してやるぜッ!!」
<ファイヤー・オン>
背中のブースターで後ろに下がったフォーゼはファイヤースイッチでファイヤーステイツになると、再び放たれた火炎弾を真っ向から受けて立とうとする。が―――。
「うわぁァァァァッ!?」
火炎弾を受けたフォーゼは装甲を爆発させながらいとも簡単に後ろに吹っ飛ぶ。倒れこんだフォーゼに対し、次々と火炎弾が撃ち込まれ爆発が連続して起こる。
爆炎が晴れると同時に、フォーゼは倒れこみ変身が解除されてしまった。
「Oops、どういうこと!?ファイヤーステイツなら炎に耐性があるはずなのに・・・!?」
『その程度の耐性で我らイフリ人の業火を防げるものか・・・。自身の実力も分からぬ愚かな種族よ・・・』
倒れこんでいる弦太朗を嘲るような声色のイフリ人鈴村と美穂はブラストランチャーを向けるが、イフリ人はそれを見やることなく言い放つ。
『いいのか?私を殺せばあの三輪マリカという女は死ぬことになるぞ?』
「何ッ!?」
『あの女を再びこの世に呼び戻したのは他ならぬこの私だ。その私が消えればあの女も本来の死人に戻ることになる』
「はったりだ!!耳を貸すなッ!!」
『信じる信じないは貴様らの勝手だ。だが、そうなって後悔するのは貴様たちなのだからな』
「ぐッ・・・・!!」
イフリ人の言葉に耳を貸さないように声を張るメテオだったが、イフリ人の言葉に声を詰まらせる。
「お前の目的は何だ!?」
『我らより劣る愚かな貴様たちが宇宙へ出てくるのを阻むのが私の役目だ』
「何だとッ!?」
イフリ人に目的を問いただした賢吾は、イフリ人の目的を聞いて驚愕の声を上げる。
『次に打ち上げられる有人探査機を破壊し、完全に貴様たちの想いを断ち切ってくれる』
そう言い残すと、イフリ人は大きく炎に包まれながら姿を消したのだった―――。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「さっき参謀本部で警務局の手で三輪マリカのコールドスリープさせることが決定した」
関が伝えてきたことに弦太朗たちが反対し始める。
「いくらなんでもそれはあんまりだろッ!?」
「そうだよ!彼女は全く悪くないんだよ!?」
「じゃあ逆に聞くが、このまま三輪マリカがそのイフリ人の操り人形のままでいいって言いたいのか?」
「だったら俺がイフリ人とダチになって止めてみせるぜッ!!」
「そんなことぐらいで止めてくれるんなら死んだ人間を利用したりしないだろ・・・」
弦太朗の楽観的過ぎる言葉にショウイチがそう呟いたとき、コマンドルームに綾子が慌てて入って来る。
「三輪マリカが姿を消しました!!」
「やっぱりイフリ人の手先だったのか・・・」
「そんな・・・・」
「既に警務局が拘束に動き始めています」
「だったら俺たちが守ってみせるぜッ!!」
そう大声を上げてコマンドルームを飛び出していった弦太朗を見ながら、ワタルがポツリと呟いた言葉にアスムが曖昧に反応する。
「飛び出していくのはいいんですけど、どこにいるのかわかってるんですかね?」
「さぁ・・・?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あとは試作機を飛ばすだけのところまできましたね」
「ああ。あとは無事に完成させるだけだ」
白衣を着ているマリカが同僚と思われる男性の横を歩きながらそう話す。
そのとき、同僚の一人が慌てた様子で走って来る。
「大変だ!ミヨコが試作機に爆破装置を仕掛けたらしいぞ!!」
「何ッ!?」
「どうしてそんなことを!?」
「この前、天高卒業関係者の間で行われていた談合が発覚したことで天高関係者がこの計画から外されたことが原因らしくて・・・」
「談合によって完成した有人探査機に乗り込むはずだった自分が、外されたことに対する逆恨みか・・・!!」
その会話を聞いていたマリカは試作機が置いてある方向へと走り出す。
「待て三輪、もう間に合わない!!戻れ、戻るんだッ!?」
同僚に抑えられながら男性がマリカに叫ぶ。
その少しあと、マリカが走っていった方向から大きな爆発が起きたのだった―――。
かつて、新型有人探査機の開発が進められていた場所に訪れたマリカは、自身の背後に立った人物に語り掛ける。
「私は・・・あの時、確かに死んだはずだった―――」
背後に立った人物―――保志とタクミは何も言わずにマリカの言葉に耳を傾ける。
「たった数百年前までは地球が丸いなんてこと誰も考えたことは無かった。だから、初めて船乗りたちが海の向こうに大陸を探そうとしたときも、誰もが不可能だ、夢物語だと言った」
「初めて人が飛行機で飛ぼうとしたときも・・・初めて人が宇宙を目指そうとしたときも・・・、やっぱり誰もが夢物語だと言った。実現するまではいつも・・・夢物語だった。それでも多くの名も無い者たちが夢に憧れ、命を落とし、そして夢を受け継いできた・・・」
「私たち建設クルーが新型有人探査機を『星の娘』と呼んだのは・・・自分たちがその夢を受け継ぎ、あの星空(そら)へ夢を託そうとした者の一人という誇りがあったから・・・」
そう言ったあと、マリカは二人の方へ振り向くとイフリ人を倒すよう頼むが、そうするとマリカの命も消えてしまうためタクミがためらう様子を見せる。
「あいつを倒して私を眠らせて・・・・」
「だけど、あの宇宙人を倒したらあなたの命は・・・!!」
「あなたたちは優しいから・・・私が生きていれば、きっとあいつを倒すのを躊躇う。お願い・・・あなたたちの手で私を人間に戻して・・・星の娘を作ろうとしていた・・・あの頃のマリカに戻して・・・」
―――その日の夜。
打ち上げ予定のため設置されている新型有人探査機の目のの前で複数の炎が立ち上がるとそれが人型を作り上げ、12体のホロスコープとなって姿を現すと、新型有人探査機に向けて歩み始める。
ストライクチェイサーで急行した保志は、バイクから降りると腹部にベルトを出現させると静かに変身する。
ホロスコープたちの目の前に姿を現し身構えたクウガに対し、ホロスコープたちは各々の武器を構えながらクウガに対し突っ込んでくる。
それに対し、クウガはL字に構えた右腕の関節に左腕を乗せて『フォトン・シュトローム』を放つと、ホロスコープたちを一掃する。
ホロスコープが全滅した後、再び炎が巻き上がるとその炎の中からまるで悪魔のような風貌をした人型の何かが姿を現した。
「あれが・・・イフリ人の正体か・・・!?」
『いや、たぶん・・・クウガに合わせて変身したんだと思います・・・。おそらく、クウガに対抗するために・・・』
現場にいる笹沼の驚きの声に本部のコマンドルームにいる光彦がそれに応える。
その最中にクウガとイフリ人が変身した『イフリロイド』が激突する。
イフリロイドが放ったパンチを躱すと、クウガはその腕をつかむとチョップを打ち込んで怯ませると投げ飛ばす。
そのままイフリロイドに向かったクウガだったが、着地と同時に放たれた回し蹴りで後ろに蹴り飛ばされる。
さらにクウガはイフリロイドが放つ素早いパンチと蹴りを躱していきながら、一瞬のスキをついてイフリロイドの腕を掴みながら地面に叩きつける。
追撃に入るクウガだったが、イフリロイドの方が僅かばかりに素早いのか腹部に蹴りを食らってしまう。
さらに腕を掴まれ放り投げられたクウガだったが、起き上がると同時にイフリロイド目がけて手裏剣状の光弾を放って命中させて牽制する。
クウガはドラゴンフォームになると、イフリロイドをも上回るスピードの攻撃をしかける。
イフリロイドのパンチを躱すと背後から攻撃を仕掛けてきたイフリロイドの腕を掴んで投げ飛ばす。
そして起き上がったイフリロイドに対し、クウガは飛び上がると空中で回転を加えたかかと落としをイフリロイドの頭部に加える。
クウガの猛攻を受けていたイフリロイドだったが、突如その姿が揺らぐとクウガを囲むように多数のイフリロイドが姿を現す。
クウガはそのうちの1体にパンチを放つが、その攻撃はイフリロイドを突き抜けてしまった。さらに背後にいたイフリロイドに後ろ蹴りを放つが、その攻撃も突き抜けてしまった。
そのクウガに対しイフリロイドは手から火炎弾を放って攻撃する。その攻撃が命中したクウガは放ったイフリロイドに攻撃を仕掛けるが、その攻撃も突き抜けてしまった。
「マズいぞ・・・・本体が分からなければ攻撃が当たるわけがない・・・!!」
「だったらレーダーを使って見つけ出すだけだぜッ!!」
賢吾の言葉の後、弦太朗はそう言うとフォーゼに変身してレーダーモジュールを出現させてイフリロイドの本体を探り始めるが―――。
「全ッ然ッ反応がねェェェェェ!?」
「なんて完璧なステルス性能なんだ!?」
レーダーモジュールに一切反応がないことに驚愕の声を上げているフォーゼと流星をよそに、マリカは「許さない・・・」と呟く。
途端に複数いたイフリロイドの分身が次々と姿を消して、最後に1体だけが残った。
自身の姿が露になったことに慌てた様子を見せるイフリロイドに対し、クウガはトルネードドラゴンへとチェンジすると、一気に攻勢に出始める。
連続でチョップを浴びせ、さらに回し蹴りで蹴り飛ばして距離を取ると、ジャンプしてそのまま飛び蹴りを浴びせた。
イフリロイドは立ち上がろとしたクウガに対し火炎弾を放って攻撃するが、クウガは横に回転して回避する。
立ち上がったクウガは右手からイフリロイドの頭上目がけて光線を放つ。頭上で爆発し落下してきた冷気を浴びてイフリロイドの体は徐々に凍り付いていった。
動きが止まっている隙にバーニングマイティにチェンジしたクウガは、両腕を腰まで引いた後に前方で交差させる。そのとき、マリカの方を見やる。
クウガの視線に対し、マリカは黙って頷く。
そのまま左右に大きく広げてエネルギーを集約させると、L字に組んで青白い光線を発射する。その攻撃を浴びたイフリロイドは爆発を起こして消滅した。
イフリロイドの最期を見届けたマリカは静かに月の浮かぶ空を見あげたのだった―――。
「マリカ・・・今も君の夢を誰かが引き継いでいるよ―――」
三輪家と書かれた墓石に持ってきた花を添えながら保志はそう呟く。
その頭上には打ち上げに成功した新型有人探査機を乗せたロケットが飛行機雲を作りながら宇宙(そら)へと向かっていた―――。
紫の球が消えると、炎に包まれた人型の何かが姿を現す。
人型の何かは手のひらをかざすと、鈴村たちに火炎弾を放つ。
「炎には炎で対抗してやるぜッ!!」
<ファイヤー・オン>
背中のブースターで後ろに下がったフォーゼはファイヤースイッチでファイヤーステイツになると、再び放たれた火炎弾を真っ向から受けて立とうとする。が―――。
「うわぁァァァァッ!?」
火炎弾を受けたフォーゼは装甲を爆発させながらいとも簡単に後ろに吹っ飛ぶ。倒れこんだフォーゼに対し、次々と火炎弾が撃ち込まれ爆発が連続して起こる。
爆炎が晴れると同時に、フォーゼは倒れこみ変身が解除されてしまった。
「Oops、どういうこと!?ファイヤーステイツなら炎に耐性があるはずなのに・・・!?」
『その程度の耐性で我らイフリ人の業火を防げるものか・・・。自身の実力も分からぬ愚かな種族よ・・・』
倒れこんでいる弦太朗を嘲るような声色のイフリ人鈴村と美穂はブラストランチャーを向けるが、イフリ人はそれを見やることなく言い放つ。
『いいのか?私を殺せばあの三輪マリカという女は死ぬことになるぞ?』
「何ッ!?」
『あの女を再びこの世に呼び戻したのは他ならぬこの私だ。その私が消えればあの女も本来の死人に戻ることになる』
「はったりだ!!耳を貸すなッ!!」
『信じる信じないは貴様らの勝手だ。だが、そうなって後悔するのは貴様たちなのだからな』
「ぐッ・・・・!!」
イフリ人の言葉に耳を貸さないように声を張るメテオだったが、イフリ人の言葉に声を詰まらせる。
「お前の目的は何だ!?」
『我らより劣る愚かな貴様たちが宇宙へ出てくるのを阻むのが私の役目だ』
「何だとッ!?」
イフリ人に目的を問いただした賢吾は、イフリ人の目的を聞いて驚愕の声を上げる。
『次に打ち上げられる有人探査機を破壊し、完全に貴様たちの想いを断ち切ってくれる』
そう言い残すと、イフリ人は大きく炎に包まれながら姿を消したのだった―――。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「さっき参謀本部で警務局の手で三輪マリカのコールドスリープさせることが決定した」
関が伝えてきたことに弦太朗たちが反対し始める。
「いくらなんでもそれはあんまりだろッ!?」
「そうだよ!彼女は全く悪くないんだよ!?」
「じゃあ逆に聞くが、このまま三輪マリカがそのイフリ人の操り人形のままでいいって言いたいのか?」
「だったら俺がイフリ人とダチになって止めてみせるぜッ!!」
「そんなことぐらいで止めてくれるんなら死んだ人間を利用したりしないだろ・・・」
弦太朗の楽観的過ぎる言葉にショウイチがそう呟いたとき、コマンドルームに綾子が慌てて入って来る。
「三輪マリカが姿を消しました!!」
「やっぱりイフリ人の手先だったのか・・・」
「そんな・・・・」
「既に警務局が拘束に動き始めています」
「だったら俺たちが守ってみせるぜッ!!」
そう大声を上げてコマンドルームを飛び出していった弦太朗を見ながら、ワタルがポツリと呟いた言葉にアスムが曖昧に反応する。
「飛び出していくのはいいんですけど、どこにいるのかわかってるんですかね?」
「さぁ・・・?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あとは試作機を飛ばすだけのところまできましたね」
「ああ。あとは無事に完成させるだけだ」
白衣を着ているマリカが同僚と思われる男性の横を歩きながらそう話す。
そのとき、同僚の一人が慌てた様子で走って来る。
「大変だ!ミヨコが試作機に爆破装置を仕掛けたらしいぞ!!」
「何ッ!?」
「どうしてそんなことを!?」
「この前、天高卒業関係者の間で行われていた談合が発覚したことで天高関係者がこの計画から外されたことが原因らしくて・・・」
「談合によって完成した有人探査機に乗り込むはずだった自分が、外されたことに対する逆恨みか・・・!!」
その会話を聞いていたマリカは試作機が置いてある方向へと走り出す。
「待て三輪、もう間に合わない!!戻れ、戻るんだッ!?」
同僚に抑えられながら男性がマリカに叫ぶ。
その少しあと、マリカが走っていった方向から大きな爆発が起きたのだった―――。
かつて、新型有人探査機の開発が進められていた場所に訪れたマリカは、自身の背後に立った人物に語り掛ける。
「私は・・・あの時、確かに死んだはずだった―――」
背後に立った人物―――保志とタクミは何も言わずにマリカの言葉に耳を傾ける。
「たった数百年前までは地球が丸いなんてこと誰も考えたことは無かった。だから、初めて船乗りたちが海の向こうに大陸を探そうとしたときも、誰もが不可能だ、夢物語だと言った」
「初めて人が飛行機で飛ぼうとしたときも・・・初めて人が宇宙を目指そうとしたときも・・・、やっぱり誰もが夢物語だと言った。実現するまではいつも・・・夢物語だった。それでも多くの名も無い者たちが夢に憧れ、命を落とし、そして夢を受け継いできた・・・」
「私たち建設クルーが新型有人探査機を『星の娘』と呼んだのは・・・自分たちがその夢を受け継ぎ、あの星空(そら)へ夢を託そうとした者の一人という誇りがあったから・・・」
そう言ったあと、マリカは二人の方へ振り向くとイフリ人を倒すよう頼むが、そうするとマリカの命も消えてしまうためタクミがためらう様子を見せる。
「あいつを倒して私を眠らせて・・・・」
「だけど、あの宇宙人を倒したらあなたの命は・・・!!」
「あなたたちは優しいから・・・私が生きていれば、きっとあいつを倒すのを躊躇う。お願い・・・あなたたちの手で私を人間に戻して・・・星の娘を作ろうとしていた・・・あの頃のマリカに戻して・・・」
―――その日の夜。
打ち上げ予定のため設置されている新型有人探査機の目のの前で複数の炎が立ち上がるとそれが人型を作り上げ、12体のホロスコープとなって姿を現すと、新型有人探査機に向けて歩み始める。
ストライクチェイサーで急行した保志は、バイクから降りると腹部にベルトを出現させると静かに変身する。
ホロスコープたちの目の前に姿を現し身構えたクウガに対し、ホロスコープたちは各々の武器を構えながらクウガに対し突っ込んでくる。
それに対し、クウガはL字に構えた右腕の関節に左腕を乗せて『フォトン・シュトローム』を放つと、ホロスコープたちを一掃する。
ホロスコープが全滅した後、再び炎が巻き上がるとその炎の中からまるで悪魔のような風貌をした人型の何かが姿を現した。
「あれが・・・イフリ人の正体か・・・!?」
『いや、たぶん・・・クウガに合わせて変身したんだと思います・・・。おそらく、クウガに対抗するために・・・』
現場にいる笹沼の驚きの声に本部のコマンドルームにいる光彦がそれに応える。
その最中にクウガとイフリ人が変身した『イフリロイド』が激突する。
イフリロイドが放ったパンチを躱すと、クウガはその腕をつかむとチョップを打ち込んで怯ませると投げ飛ばす。
そのままイフリロイドに向かったクウガだったが、着地と同時に放たれた回し蹴りで後ろに蹴り飛ばされる。
さらにクウガはイフリロイドが放つ素早いパンチと蹴りを躱していきながら、一瞬のスキをついてイフリロイドの腕を掴みながら地面に叩きつける。
追撃に入るクウガだったが、イフリロイドの方が僅かばかりに素早いのか腹部に蹴りを食らってしまう。
さらに腕を掴まれ放り投げられたクウガだったが、起き上がると同時にイフリロイド目がけて手裏剣状の光弾を放って命中させて牽制する。
クウガはドラゴンフォームになると、イフリロイドをも上回るスピードの攻撃をしかける。
イフリロイドのパンチを躱すと背後から攻撃を仕掛けてきたイフリロイドの腕を掴んで投げ飛ばす。
そして起き上がったイフリロイドに対し、クウガは飛び上がると空中で回転を加えたかかと落としをイフリロイドの頭部に加える。
クウガの猛攻を受けていたイフリロイドだったが、突如その姿が揺らぐとクウガを囲むように多数のイフリロイドが姿を現す。
クウガはそのうちの1体にパンチを放つが、その攻撃はイフリロイドを突き抜けてしまった。さらに背後にいたイフリロイドに後ろ蹴りを放つが、その攻撃も突き抜けてしまった。
そのクウガに対しイフリロイドは手から火炎弾を放って攻撃する。その攻撃が命中したクウガは放ったイフリロイドに攻撃を仕掛けるが、その攻撃も突き抜けてしまった。
「マズいぞ・・・・本体が分からなければ攻撃が当たるわけがない・・・!!」
「だったらレーダーを使って見つけ出すだけだぜッ!!」
賢吾の言葉の後、弦太朗はそう言うとフォーゼに変身してレーダーモジュールを出現させてイフリロイドの本体を探り始めるが―――。
「全ッ然ッ反応がねェェェェェ!?」
「なんて完璧なステルス性能なんだ!?」
レーダーモジュールに一切反応がないことに驚愕の声を上げているフォーゼと流星をよそに、マリカは「許さない・・・」と呟く。
途端に複数いたイフリロイドの分身が次々と姿を消して、最後に1体だけが残った。
自身の姿が露になったことに慌てた様子を見せるイフリロイドに対し、クウガはトルネードドラゴンへとチェンジすると、一気に攻勢に出始める。
連続でチョップを浴びせ、さらに回し蹴りで蹴り飛ばして距離を取ると、ジャンプしてそのまま飛び蹴りを浴びせた。
イフリロイドは立ち上がろとしたクウガに対し火炎弾を放って攻撃するが、クウガは横に回転して回避する。
立ち上がったクウガは右手からイフリロイドの頭上目がけて光線を放つ。頭上で爆発し落下してきた冷気を浴びてイフリロイドの体は徐々に凍り付いていった。
動きが止まっている隙にバーニングマイティにチェンジしたクウガは、両腕を腰まで引いた後に前方で交差させる。そのとき、マリカの方を見やる。
クウガの視線に対し、マリカは黙って頷く。
そのまま左右に大きく広げてエネルギーを集約させると、L字に組んで青白い光線を発射する。その攻撃を浴びたイフリロイドは爆発を起こして消滅した。
イフリロイドの最期を見届けたマリカは静かに月の浮かぶ空を見あげたのだった―――。
「マリカ・・・今も君の夢を誰かが引き継いでいるよ―――」
三輪家と書かれた墓石に持ってきた花を添えながら保志はそう呟く。
その頭上には打ち上げに成功した新型有人探査機を乗せたロケットが飛行機雲を作りながら宇宙(そら)へと向かっていた―――。
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