見え隠れする家




























札幌市郊外にある古い住宅街の南東向き角地。バス通りに面する敷地。
外形はRC造の小さなL型の上に、木造の大きなL型が浮遊するように載っている構成。
街並みに対しては近隣の住宅よりも最高高さを抑えたことと、敷地に元々あった石塀を改修して残すことにより突出しすぎないように配慮した。
キャンティレバーの軒下やピロティは「縁側」のような内と外の中間の空間となっている。この縁側は夏には日射を遮り、冬には雁木のような雪除けとして機能する。また、ピロティに停めた車から雪、雨に濡れずに玄関へ直接アプローチできる。
庭は住宅と塀の二つのL型に囲まれた閉じた庭を開いた庭が囲む2重の庭となっており、プライバシー確保と近隣とのつながりを両立できるように工夫した。
平面プランは北海道で多く見られる個室偏重型から自由でありたいと考え、高断熱の大きなワンルームの外器の中に、入れ子状に5つの「木箱」を点在させる構成とした。
木箱は染色したシナベニヤにツヤ有りのクリアを塗って仕上げており光が映りこむ。それぞれの木箱は浮いてたり、2層分だったりとキャラクターをもたせ空間に変化と楽しさをもたせた。従来のような個室の並べ方の設計ではなく、木箱モデルで設計することで自由さと大らかさを感じさせる室内風景が可能となった。
平面的には南北で14m、東西で8m端から端が見通せる場所をつくり長い距離を感じられることでのびのびした
印象の空間となった。
内部を歩くと曲がり角が多いことで映画的なシーンの切替え、シークエンスの変化を楽しめる。また、内部引戸の開閉により用途や季節に応じて、ワンルーム的にも個室的にもなるように変化できるようにした。
北海道の厳しい外部環境に縛られることなく、日常的な形態や材料を用いながら、浮遊感や開放感のある外観と内部空間をもつ住宅が実現できた。
・北海道札幌市
・敷地面積 181.35m2(55.97坪)
・延床面積 120.58m2(37.22坪)
・1階 RC造 2階 木造
・家族3人
「見え隠れする家」(校正中)
