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Q18 36協定なしに残業命令は?

A18 36協定の締結がされていない場合の残業命令は違法となり、労働者はこれに従う義務はない。また、協定の有効期間が満了し失効した後も、同様。

 東京地裁の決定に「三六協定の締結、届出がない以上、使用者は第33条に該当する場合以外は、適法に時間外労働又は休日労働を命じ得ないのであるから、労働者としてはこのような違法な時間外労働又は休日労働の命令に従わなくとも責任を追求されない」(S25・10・10宝製鋼所事件)としたものがある。

 ただし、労働組合の「時間外労働協定拒否闘争」の場合はそれが、争議行為となるか否かで取扱いが若干、異なる。

 それが争議行為であるか否かの判断は微妙な問題であるが、基本的には、「更新拒否が時間外、休日労働ないしその条件が労働者の福祉に照らし労働者にとって受け入れられないとの労働組合の判断にもとづく限り、その結果として事業場の業務の正常な運営を阻害することになっても、その協定更新の拒否をもって争議行為とする予知はない。これに反し、労使間に時間外、休日労働以外の事項に関する主張の不一致が存在する場合において、使用者の更新申入れを利用し、(当該不一致の)主張を貫徹するのに有利であるか否かの判断に基づき、その目的を達するがためにのみ更新拒否を行う場合は、争議行為に該当する。なお、その立証は協定更新拒否を争議行為と主張する者(使用者)がその責めに任ずべきである。」(S32・9・9内閣法制局法制意見要旨)

 そして、争議行為にあたるのは「特定の事業場において、時間外又は休日の労働が行われるのが常態であり、またそういうことが行われることによってのみ当該事業場における業務の運営が、経常、普通の状態にあると客観的に判断し得るような事情の存するとき」としている。(前同)

 なお、協定更新拒否が争議行為であるか否かは、36協定の未締結状態での時間外労働又は休日労働が認められることとは関係がない。36協定が締結届出されていない以上、時間外労働や休日労働を適法に行い得ないことには変わりない。

 また、労働組合が争議行為として時間外労働拒否をすること自体は正当な争議行為として労組法上の免責をうけるものである。