第58回『超高層プロフェッショナル』

鉄骨野郎Aチーム ~摩天楼は俺たちに任せろ!~

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『超高層プロフェッショナル』
(Steel)
1979年:アメリカ
監督:スティーヴ・カーヴァー


 ニューヨーク郊外で目下建築中の超高層ビル「ハイエス・プラザ」は、この街の新たなランドマークになる予定だ。その施工を請け負っているのは、バリバリの叩き上げ社長ルー・キャシディ(ジョージ・ケネディ)の建築会社。硬派一徹で部下思い、おまけに社長になってもまだまだ現場主義のルーは、今も現場へ直行し、危険な最上階部分で職人たちと一緒に作業を行う。

 そんな職人の鑑であり人の上に立つ男の鑑でもあるルーとは対照的な弟エディ(ハリス・ユーリン)は、鉄材の運搬を請け負っているが、どうにか兄ルーのこの大仕事を自分のものにしようと、虎視耽々とその機会を狙っている。隙あらば兄を出し抜いてやろうという魂胆だ。

 現場の職人たちの安全性よりもコストを優先するような銭ゲバのエディに、この大仕事は任せるわけにはいかない。ルーは他の職人たちと同じように、危険な最前線でせっせと体を動かす。こんな社長がいれば会社は安泰だ。しかしそんな徳の高いルーにも、仮借ない現実は牙を剝く。

 なんと大ベテランのルーが、不慮の事故で転落死してしまう。まさにこれからという時に、大黒柱であるルーを失ってしまった現場は途方に暮れるしかない。そんな中、ルーの娘キャス(ジェニファー・オニール)は、志半ばで死んでいった父ルーの意志を引き継ぐことを決意する。

 「このビルはきっと私が建ててみせるわ!!」

 しかしあと3週間で現在の完成分からさらに9階分を組み上げることが出来なければ、施工の権利は自動的に銭ゲバのエディの手に渡ってしまう。キャスは父ルーの古くからの相棒であるピグノーズ(アート・カーニー)に相談するが、さすがの彼も渋い表情を隠せない。

 「3週間で9階分は不可能だ。危険過ぎる。しかしあいつなら出来るかもしれん」

 「あいつって?」

 「マイク・キャットン。あいつが現場監督になって、腕利きの職人たちを集めれば、不可能が可能になるかもしれん。しかしやつはもう引退して、今は長距離トラックのドライバーだ」

 「その彼にカムバックしてもらうのよ! それしかないわ!!」

 というわけで、キャスは伝説の男マイク(リー・メジャース)に直談判する。最初は返事を渋っていたマイクだったが、亡きルー親分の意志を貫徹させるために一肌脱ぐことを決意。そして各地に散らばっていたかつての精鋭たちを呼び戻し、鉄骨工のドリーム・チームを再結成する。伝説の男たちが現場へ戻ってきたことで、他の職人たちの士気もグンと上がり、大親分なき現場にも久々に活気が戻る。こうして、男たちの無謀な挑戦が幕を開けるのだった。

 西部劇とスポ根を掛け合わせたようなテイストで、建築現場をフィールドにしての男たちの渋いドラマが展開される。仲間どうしの確執、不慮の事故、悪党による妨害工作、天候悪化などなど、お決まりの障害の数々を頭と肉体とレンチ一本で乗り越えてゆく男たちの熱き姿にシビレる。

 重厚な人間ドラマやド派手なアクションはないものの、地上数百メートルでの命がけの仕事っぷりは見応え充分。最初は単なる女好きや飲んだくれにしか見えなかったオヤジたちが、いつしか勇敢な戦士に見えてくるから素晴らしい。男たちの「イイ顔」に胸が熱くなる一本。

 

(2012年11月16日)

プロフィール

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ニックネーム
わがままコブラ
性別
男
生年月日
1984年5月2日
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