第237回『コックリさん』(2004年)

殺られたら殺り返す! 1000%皆殺しの大傑作復讐ホラー!!

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『コックリさん』
(분신사바)
2004年:韓国
監督:アン・ビョンギ


 片田舎の小さな村の女子高を舞台に、イジメられっ子の女生徒3人が「コックリさん」(日本のものとほぼ同じ)をやってイジメっ子に呪いをかけ、そこから想像を遥かに上回る凄惨な大殺戮が繰り広げられるウルトラ・バイオレンス・ホラー。とにもかくにも、ゼロ年代韓国映画らしい「やり過ぎ」と言えるほどの景気の良いド直球バイオレンスで、攻めて攻めて攻めまくる。

 いわゆる「学校の怪談」的な心霊ホラーから始まるが、ジワジワと恐がらせるタイプの作品ではなく、のっけからガンガン前のめりに怪異が起こり、韓国映画特有のエグ味全開の演出でイジメやムラ社会的な人間の醜悪ドラマを見せつつ、心霊的な呪いというよりはかなり直接的な暴力(霊的暴力とでも言えばよいか)でもって次々と人が惨殺されてゆく。物語が進むに連れ、この閉塞的な村でかつて起こった魔女狩りの集団リンチを発端とする復讐譚へと話が展開する。

 ホラー映画のネタとしてはありがちだし、全体的な構成もかなり粗っぽいと思うが、テンポよく前のめりに話が転がってゆく気持ち良さ、見せ場から見せ場へと休む間もなくハラハラドキドキ楽しませてくれる(過剰なまでの)見世物的サービス精神、そして暴力映画としての血で血を洗う容赦のなさ……何よりこの残酷エンタメとしての超ストロング・スタイルな攻めの姿勢を賞賛したい。

 同じアン・ビョンギ監督の前作『ボイス』(2002年)は、当時のJホラーをそのまま模したような、韓国映画にしては大分おとなしい作りで、正直かなり物足りなさを覚えたものの、終盤には韓国映画らしいエグ味とバイオレンス全開のドロドロとした昼ドラ的スパークがあり、そこは非常に楽しめた。そして続く本作『コックリさん』では、そのエグ味とバイオレンス全開のスパークをのっけからガンガン詰め込んで、最後までそのままの勢いで突っ走っているというわけなのだ。

 「映画とはどこまでも残酷な見世物である」というのが私の偏った持論であり、映画というものに求めるのはただその一点であると言っても過言ではないが、本作『コックリさん』のような作品こそ、まさに私が常日頃から求めている映画的旨味がギッシリと詰め込まれた作品なのだ。体裁としては本作は心霊ホラーであるが、結果的に一人の女の復讐譚として見れば、『人魚伝説』(1984年)にかなり近いテイストのリベンジ・バイオレンス映画の傑作と言えるだろう。

 

(2023年8月15日)

プロフィール

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わがままコブラ
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1984年5月2日
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