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壁の先の恋


第9話

経緯




俺は、軍人になろうと思ってこの学校に来た訳ではない。
いや・・・そもそも、この学校へ来る予定も無かったんだ。


「えー、今日の演習は以上。あとは各自動きをチェックしておくように」
教官であるルーカス少佐がそう言うと、皆は厳しい演習の一日分が終わったことに
落胆の表情を見せた。
一方で、演習参加者の一人である彼、カリウスは無表情のまま、ブリーフィングルームから
姿を消す。足早にロッカールームで着替えを行うと、施設の外へと出た。

アルブ地方は自然豊かだ。
朝晩は冷え込み、日中は穏やかな気候だ。今は夕方の6時。あと十数分で日が暮れる
というところだろう。
実は、この施設の近くに、カリウスの自宅がある。
普段は宿舎で泊まっているが、2週間に1度は必ず自宅に戻っているのだ。
赤く染め上げられた空がどこまでも続く。それを見たカリウスは、少し気を落とす表情を
浮かべ、まばらにある家の前に伸びる、一本の長い道路の上を歩く。

・・・そして、家の前につく。
重たい木製のドアを開け、中へと入った。

「ただいま」
「あら、お帰りなさい」
笑顔で母アリーセが出迎える。カリウスは玄関を見て、自分の父であるカーティスが既に
帰宅していることに気付く。気付かなければ、居間に入るまでは楽だったかもしれない。
ある意味準備時間を与えられた。
父は既に夕食を食べ始めている。カリウスが帰ってくることは事前に連絡されているので、
母は彼の分まで夕食を作っていた。
椅子に座ると、カーティスが口を開けた。

「実戦訓練はどうだ。カリウス」
父がそう言う。カリウスは目線を逸らしながら答えた。軍人になろうと思っていない彼にとって
軍事的教育など無縁であった。しかし、士官学校に入った以上はやらなければならない。
そう。士官学校に彼を入れさせたのは、この父である。カーティスは幾つもある士官学校の
運営代表と呼べる存在で、カリウスが通っている学校では理事長を務めている。

「大変だよ。父さん」
「そうだろうな。演習参加者なら、疲れるのも無理はない」

カーティスの言葉に優しさは見られなかった。まるで苦労することが当然かのように、
振る舞う父の姿は、彼もよく知っている。父はあくまで士官学校の理事長であり、そして
軍人でもあるのだ。
その相手に、戦時中の優しさなど・・・。

軍人になる人が入る士官学校は、連邦政府によって保障されていて、授業料や
入学費は全額免除になる。しかし、それは軍人になることが必須で、なれなければ
授業料などを払わなくてはならない。
無料で行ける学校、という父の教えから入らされたのだが、戦争がこんなにも早く内陸部に
影響してくるとは、理事長であるカーティスも予想していなかったのだ。

「ごちそうさま」
カリウスはそう言うと、廊下に出て階段を上り、自分の部屋へ入った。


・・・。


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Alliance of Valiant Arms

プロフィール

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ニックネーム
wizard<ウィザード>と言います(・∀・)
 意味:魔術師
性別
男
血液型
非公開
生年月日
西暦1994   (平成6)年
8月15日生まれ。
現住所
北海道札幌市のどこか!
職業
高校三年生。
好きな映画
トータル・フィアーズ
INDEPENDENCE DAY
逃亡者
ルパン三世カリオストロの城
DIE・HARD:2 and 4
劇場版ポケットモンスター「ミュウツーの逆襲」「ルギア爆誕」
etc...
紹介
始めまして。
このホームページの管理者のwizardです。
いつもご利用いただき誠にありがとうございます。
今度とも時間を作り、小説や日常的出来事などを更新して
いきたいと思いますので、宜しくお願いします。

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