壁の先の恋
第7話
少年
「いつも楽な事ばかり考えてるもんな。それがお前らしいよ」
自分の教官であるルーカス少佐の言うことに、否定はしなかった。確かに俺は
いつも苦労するようなことを避けている。嫌な訳ではない。
けれど、マイペースに思われる性格は、きっと誰の目にもそう見えるだろう。
連邦空軍の歴史はまだ浅い。
大戦が始まって直後。帝国軍が戦闘機を使って、急速に領土拡大を図った。
上空で高速で飛ぶ敵に対し、砲弾は当たるはずもなく、機銃のみで応戦しても
弾数に限りがあった。ものの見事に制圧され、連邦領の半分以上を失った。
しかし、まだ彼らにも望みはあった。墜落した機体を回収し、分析し、研究を重ねた結果。
こいつがどう空を飛んでいるのか、その動力部分を知ることが出来た。
連邦政府は早急に試作戦闘機を作り出し、実用化に向けて動き出した。
その期間、およそ2か月。
短期間で完成させた試作戦闘機は、予想をはるかに上回る成果をあげてみせた。
武装量、機動、速度。
どの点も文句なしと言えるほどのもので、すぐに大量生産が始まった。
この時代の飛行機のことを、「レシプロ戦闘機」と言う。いわゆる「複葉機」だ。
「じゃ、今日の訓練は以上だ。宿舎に戻っていいぞ」
「はい。では」
彼は教官のもとを離れ、宿舎へと向かう通路を歩いて行った。
その後ろ姿をルーカスが見ていると、やがて右隣に一人の女性が現れた。
彼女は航空管制塔、管制官のセシルだ。
「今日の彼、どうでした?」
セシルがそういうと、ルーカスは右手を顎に触れ、考えるような姿勢を作った。
彼女のよく知る、考え事をしているルーカスの姿だった。
「今演習に参加させているメンバーは全員で10人。一番マイペースな奴だが、他の
誰よりも上手く、そして綺麗に飛ぶ。不思議なものだ・・・戦時中なら焦る気持ちも
現れる。だが奴にはそれが見られない」
「大いに素質のある人ってことですよね。なんだか・・・彼の空を飛ぶ姿は飽きずに
見ていられます」
セシルはメガネを胸ポケットにしまい込むと、彼の顔を見た。
先程と変わらず顎に手を触れさせているが、表情は穏やかそのものであった。
「・・・理事長とは、かけ離れた性格だよな。とても同じとは・・・」
彼は歩く。
宿舎の大広間に抜けて、ロビーへと向かう。いつもの従業員に鍵をもらい、
階段の方へと向かっていく。演習に参加している人と教官、また、基地所属の軍人は
士官候補生とは別の宿舎に止まっている。一人につき一部屋当たるので、毎日
泊まる場所は変わる。そのため、大荷物はすべてロッカールームに置き、必要なもののみ
携帯する仕組みを取っている。
ロビーから階段に上がる前に、一人の男が後ろから彼に声をかけた。
「おーい、“カリウス”-!」
カリウス。
それが、『彼』の名前だ。
・・・。
プロフィール

- ニックネーム
- wizard<ウィザード>と言います(・∀・)
意味:魔術師 - 性別
- 男
- 血液型
- 非公開
- 生年月日
- 西暦1994 (平成6)年
8月15日生まれ。 - 現住所
- 北海道札幌市のどこか!
- 職業
- 高校三年生。
- 好きな映画
- トータル・フィアーズ
INDEPENDENCE DAY
逃亡者
ルパン三世カリオストロの城
DIE・HARD:2 and 4
劇場版ポケットモンスター「ミュウツーの逆襲」「ルギア爆誕」
etc... - 紹介
- 始めまして。
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いきたいと思いますので、宜しくお願いします。
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