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壁の先の恋


第55話

郊外




その時、歴史が動いた。
強大な勢力を持つ帝国フレスベルドは、開戦から待ち望んでいた、連邦首都陥落という
作戦を遂に成し遂げる。
10月25日。
この日を境に、更に歴史は時を刻む速度を加速していく。
一方で、首都を失ったエルムート連邦政府は、崩壊寸前にあった。
とにかくも逃げ、東海岸沿いにある古風な街に臨時政府を置く。

首都攻防戦での損失。
連邦空軍、損害8割超。
連邦陸軍、ほぼ壊滅。

市街戦を想定した考えが、空爆によってかえって裏目に出て、短時間で
多数の被害が出た。用意周到と思われていた市街戦対策は空爆によって葬られ、
戦争の時代が「陸」から「空」へ変わったことを、改めて後世に伝える戦いとなった。
全部隊の撤退を確認した後、帝国軍は続々と首都の街を帝国色に染めていく。

「遂にここまで来たな・・・大尉」
「はい・・・ハミルトン大佐」

彼ら、そして他の上層部の人たちは今、政府議事堂の前に立っている。
いつも連邦政府の首脳部が会議を行ったり、対策本部を作ったりする、重要な施設だ。
遂に、議事堂前に掲げられている連邦政府の旗が下され、帝国を示す国旗が
掲げられる。

「戦争終結が近くなったと、信じよう」


オードリーには一人の男の行方が気になっていた。
かつては身柄を確保され、つい数時間前までは空で激闘を繰り広げていた男。
恐ろしいほど機体を上手く操る、グリード隊の7番機として知れ渡った男。

カリウス。


「エース部隊の構想は、上手くいったな。オードリー、これからどうする?」
「私を含めて・・・5人を別の部隊に配置し、その人たちにはそれぞれ別のエース部隊を
組織してもらおうと、思っています」

「良いのか?それで。連邦が再び蜂起すれば、もう二度と会えないぞ」
「私たちは・・・“戦友”です。戦い以外での関係は、持ち合わせません」

ハッキリとした言葉にハミルトン自身も驚いたが、それがオードリーの決断だと
信じ、承認した。
今の連邦軍にはまともな戦力が存在しない。恐らく、これ以上抵抗してこないだろう。
そういった考えが帝国軍内では広まっていた。
彼らはよく盛り上がっている。勝利を手に入れた喜びを共に味わっている。


・・・一方。
生き残ったグリード隊、他の空軍部隊は更に東へと撤退していく。
既に街明かりなど見えず、地上に見えるのは小さな光だけだった。
完全に郊外地域にいて、人もほとんど住まない。
田舎の世界である。

カリウスは思う。
戦争が終わって捕まらなければ、こういった郊外に住みたい、と。
しかし、自分は間違いなく捕まるだろう。
大量殺戮者として既に、帝国では名が知れ渡っているから。


・・・いずれは、汚名として。


「情報が入った。陸軍はほぼ全滅だそうだ。司令官さえ見当たらない」
「そうですか・・・」

ヒューズ大尉によって次々と明かされる現状。
空軍も今周りを見渡す限り、一緒に飛べている仲間は少ない。
自分たちよりも前に撤退した部隊もあるだろうが、話によると損失は8割を
越えている、という。
今までの作戦とは全く訳が違う。損失の幅、量が多すぎる。

「上の奴らが何を考えているかは分からんが、今の俺たちに、帝国とやりあえる
ほどの力はねぇ」


降伏か、逃亡か。
二つに一つ。
彼らの生きる手段が、段々と閉ざされていく。


貨物飛行機用の滑走路が見えてきた。


・・・。


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Alliance of Valiant Arms

プロフィール

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ニックネーム
wizard<ウィザード>と言います(・∀・)
 意味:魔術師
性別
男
血液型
非公開
生年月日
西暦1994   (平成6)年
8月15日生まれ。
現住所
北海道札幌市のどこか!
職業
高校三年生。
好きな映画
トータル・フィアーズ
INDEPENDENCE DAY
逃亡者
ルパン三世カリオストロの城
DIE・HARD:2 and 4
劇場版ポケットモンスター「ミュウツーの逆襲」「ルギア爆誕」
etc...
紹介
始めまして。
このホームページの管理者のwizardです。
いつもご利用いただき誠にありがとうございます。
今度とも時間を作り、小説や日常的出来事などを更新して
いきたいと思いますので、宜しくお願いします。

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