壁の先の恋
第51話
エース部隊
「こちらラグーン7、爆撃機の護衛に5機の戦闘機を確認!そう簡単に・・・うわぁっ!!」
「どうしたラグーン7、応答しろ!くそっ!!」
「こちらチャーリー1、姿勢制御が出来ん!離脱する!!」
「なんだあの5機・・・恐ろしいぐらい強いぞ!?」
連邦空軍が次々と落とされている。
首都上空には既に爆撃機が飛来していて、空爆作業を行おうとしているところであった。
その情報を聞きつけた各飛行隊はすぐに爆撃機を撃墜するために向かっているのだが、
恐ろしく強い敵の空軍部隊に遭遇し、向かった部隊はほぼ全滅している。
「聞いたかお前ら。俺たちも爆撃機を撃墜しに向かう。腕の立つパイロットだそうだ」
「嫌なものですね・・・」
カリウスが俯き加減で言った。
爆撃機の周辺に多くの帝国軍、連邦空軍が混ざっているが、遂に爆撃機は
大きな機体にたくさん詰め込んだ黒い物体を次々に投下し始める。
投下から30秒後、物凄い勢いで爆発と爆風が発生し、その音や振動は空にまで
伝わってきた。
まるで身が震えるような、そんな感覚だった。
「チッ・・・これ以上は!!」
ヒューズが右旋回をし、残りのグリード隊3機もそれについていく。
爆撃機の護衛にあたっている5機と、交戦を開始する。
相手も向かって来る敵に気付いたようで、行動を開始した。
すぐにグリード隊の後ろを取ろうとするが、中々後ろが取れない。旋回が
鋭くて早くて、思うように射程範囲に入らないのだ。
そうしている間に、ハンス機が角度斜め下から突入して、5機のうち1機が
少しだけ翼に被弾する。
「ジェイク、大丈夫ですか?」
「何・・・敵の無線・・・?」
アンドレ―空軍基地で戦った時もそうだった。
連邦軍の無線と帝国軍の無線が入り混じる状況。
女性の声がグリード隊や周辺を飛んでいた味方機に伝わる。
ある意味で状況や作戦を知る有効な手段だが、逆にこちらも傍受されている可能性が
高い。
意図的なものである可能性もある。
「主翼に2、3発かすったぐらいです。問題ありません」
「よかった・・・引き続き―」
「オードリーか!?」
「えっ・・・!?」
敵味方関係なしに、その声が響き渡った。
声を発したのは、カリウスであった。
聞き覚えのある、ハッキリとした声にオードリーも驚き、いったん攻撃姿勢を
中止し態勢を立て直す。
「・・・カリウス君・・・貴方は・・・!」
恐らくオードリーは、あの時家で出会った「彼」が空軍の士官学校生だとは
予想しなかったのだろう。
驚きの表情は言葉によって伝えられる。
「カリウス・・・?」
「オードリーと言ったな、さっき」
地上の管制塔にいるキルヒアイス少佐が、情報士官を呼んだ。
彼にはその名前に聞き覚えがあり、すぐに調べるように頼んだ。
本来ならこの状況で頼むようなことではないのかもしれないが、それでも少佐は
その名前が気になっていた。
1分後。モニターに情報が投影される。
「やはりそうか・・・ハミルトン大佐の側近だ」
「あのハミルトン大佐の・・・!?」
連邦軍の中でも、ハミルトン大佐のことは多くの人が知っている。
帝国軍有数の戦略家で、これまでに至る東部侵攻作戦の立案を何度も行ってきた
人物だ。軍の首脳部に所属していて、最前線勤務が多いことで彼らは
よく知っている。
「・・・間違いない。奴はグリード隊に対抗する手段を整えている」
「それは一体・・・」
「・・・エース部隊だ。我々空軍の中心が今、グリード隊になっているように、敵も
精鋭部隊を組織して、一部隊による壊滅を阻止しようという動きをしている。
先程までの戦況は、グリード隊が奴らに接敵するまではこちらが一方的に負けていた。
しかし、グリード隊が交戦を開始して以降、ほぼ互角と言って良い実力差に
戦況も変わった。エース部隊が爆撃機を護衛するという形を取ることで、爆撃機は
そう簡単には落とせない。近づけばエース部隊の餌食になる」
ハミルトン大佐の作戦はそこに含まされていた。
精鋭部隊が爆撃機を守ることで、爆撃機は安心して首都空襲を続行することが出来る。
グリード隊のような強力な部隊と交戦しても、後続に控えている多数の戦闘機が
前進することによって、常に爆撃機が守られるような陣形が整えられている。
戦況は、完全に不利な状況となっていたのだ。
・・・。
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プロフィール

- ニックネーム
- wizard<ウィザード>と言います(・∀・)
意味:魔術師 - 性別
- 男
- 血液型
- 非公開
- 生年月日
- 西暦1994 (平成6)年
8月15日生まれ。 - 現住所
- 北海道札幌市のどこか!
- 職業
- 高校三年生。
- 好きな映画
- トータル・フィアーズ
INDEPENDENCE DAY
逃亡者
ルパン三世カリオストロの城
DIE・HARD:2 and 4
劇場版ポケットモンスター「ミュウツーの逆襲」「ルギア爆誕」
etc... - 紹介
- 始めまして。
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今度とも時間を作り、小説や日常的出来事などを更新して
いきたいと思いますので、宜しくお願いします。
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