壁の先の恋
第45話
兵士
彼らの後ろから突然声が聞こえた。
第一印象とても格好の良い声で、若々しさが伝わってくるものだった。
カリウスとハンスは、同時に後ろを振り返る。微妙に風が吹き、砂埃の舞う首都の町。
数ヶ月前までは想像も出来なかった人通りの中、そこには印象通り一人の若い男が立っていた。
「貴方は・・・?」
カリウスがそう言った。
彼は隠すことなく、自分の名前を明かす。
「私の名前はキルヒアイス。連邦空軍首都防空任務部隊所属の少佐です」
目の前に立っている男が自分たちより遥かに上の階級であることを知り、二人は姿勢を正し、
敬礼をした。キルヒアイスは笑って手を振った。形式ばらなくて良い、と言う。
「貴方たちがアンドレ―空軍基地に所属していた、というのは有名です。私も、一度会って
みたくて。まさかこんなところで会えるとは思っていませんでしたが・・・」
皮肉なものだ。
本来であれば、俺たちは有名になることなど無かった。
ここに来るはずもなかったんだ。
しかし、戦争が激化していく中で俺たちは戦果を挙げ続けた。
だから、敵軍にも有名な存在となった。
カリウスは、心の中でそう思う。
「いいお店があります。紹介しましょう」
キルヒアイスが彼らを率いて、5分ほど歩いた。
そこは目立って大通りに面している訳でもなかったが、雑貨屋というような印象を持つ店が
目の前に見えてきた。店もそこまで大きくない。人も入っていないが、キルヒアイスがお勧め
している店がここであることは間違いない。
他の店はシャッターが閉じられている。
「この地区では、このお店しかもう営業していません。もともとこの地区は早くより移民が
始まって、寂れてしまったのですよ」
店に入ると、おじさんの定員が挨拶をしてくれた。
キルヒアイス曰く、とても気前が良くて空軍兵士もよくこの店を利用しているようだ。
その中でも彼は特に定員の記憶の中に残っていて、軍人として首都で働き始めてからの
付き合いだそうだ。
「私は既に7年も軍人でいる。戦争が始まる前の3年間は陸軍として、始まった後は、空軍
として」
「少佐もパイロットとして戦場に・・・?」
ハンスがそう質問すると、キルヒアイスは頷いた。
首都防衛任務に就いている航空部隊は毎日のように訓練を積み重ねているが、
最初の実戦が首都防空任務だと慣れがないので、各地の飛行隊の助力に向かうことが
多かった、という。
「兵士として、早くこの戦争を終わらせたい。しかし、自分たちが負ける形では終わらせたく
ないんだ。本当ならば共存の道・・・だが今の状態では、それも難しくなってしまった」
「なぜです?」
「・・・実は、つい最近中央政府の国防担当大臣が変わったんです。新しく任に就いた人は
主戦論者で、今の大統領とは違う立場です。軍と参謀本部に厚い信頼関係を築いている
あのお方は、徹底抗戦を望むでしょう」
政府の近くにきて、政府の内情を少し理解できるようになってきた。
つい最近まで国防総省を担当していた人が突然別の人に変わった。
政府の奥深くでは、何かよからぬ事態が発生しているのかもしれない。
カリウスは一つ、思い付いた。
それは後々、本質という姿を捉えるキッカケとなる。
・・・。
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プロフィール

- ニックネーム
- wizard<ウィザード>と言います(・∀・)
意味:魔術師 - 性別
- 男
- 血液型
- 非公開
- 生年月日
- 西暦1994 (平成6)年
8月15日生まれ。 - 現住所
- 北海道札幌市のどこか!
- 職業
- 高校三年生。
- 好きな映画
- トータル・フィアーズ
INDEPENDENCE DAY
逃亡者
ルパン三世カリオストロの城
DIE・HARD:2 and 4
劇場版ポケットモンスター「ミュウツーの逆襲」「ルギア爆誕」
etc... - 紹介
- 始めまして。
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今度とも時間を作り、小説や日常的出来事などを更新して
いきたいと思いますので、宜しくお願いします。
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