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壁の先の恋


第43話

首都




「どうだ。たまには一緒に食事でも」

「ご一緒します」


帝国軍は引き続き侵攻作戦を実行している。
連邦軍にとって二正面作戦は大きな打撃となり、連邦軍の中枢部は中央部からの
撤退を図った。
そのことが、偵察部隊により帝国軍に、そしてハミルトン大佐の耳に入ってくる。

「連邦軍が、首都まで後退したようだ」
「・・・」

紅い羽の少女、の異名を持つ彼女オードリーは、ある晩ハミルトン大佐と一緒に
食事をしていた。食事と言っても補給分のみで、豪勢なものではない。
基本的に兵士の食糧は男性向けに合わせてある物で、女性としては少々キツイところもある。
数少ない女子兵士、しかも尉官にまで上り詰めた人は殆どいないので、上層部からは
貴重な兵士として彼女は扱われている。

それでも彼女は、国家に仕える兵士だ。

「恐らく準備が整い次第、首都陥落に向けた攻撃を開始するだろう。まだ予定を立てている
段階だが恐らくは・・・一週間以内だ」

ハミルトン大佐が胸の内に秘めてある作戦を少しだけ彼女に話した。
彼女はそれを頷いたりして、対応していた。
ハミルトン大佐の食事はあっという間に済み、その動きを見て彼女も急いで食べた。
食器を片付け、手を洗った後基地の廊下を歩きはじめる。
何も言われない彼女はとにかく彼の後ろについていく。まるで子供のように。

「私の部屋にきたまえ。少し、話をしよう」
「・・・お供いたします」


一方。
連邦軍は中央部にある最前線基地を事実上無血開城し、首都への撤退を始めた。
強大な勢力を誇る帝国軍にここ最近は押されっぱなしである。
戦争が始まって4年は経過するが、ここ数ヵ月間で彼らの勢いは更に増している。
戦争を満足にするための準備が整ったと言えるだろう。二正面作戦という大規模な攻勢も
その証拠だった。

そういえば・・・。
同じ基地、アンドレ―空軍基地で働いていた人たちはどうなったんだろうか。
俺と同じように、首都へ移動しているのだろうか・・・。

通信士、レーダー、管制官、指揮官、整備班。
基地に勤務する人は様々だが、カリウスが北方基地に移動して以来その姿を
見ていない。別の基地に配属になったのだろうか。

いずれにしても・・・。
首都を突破されれば、もう後がない。本格的に孤立する・・・。
「いけます」
カリウスは管制塔に無線でサインをだし、離陸許可を求めた。
グリード隊はこれから首都近郊の連邦空軍基地に向かうことになる。
既に首都は近いため、そこまで時間はかからないのだが、夜間飛行となるので
速度を上げないつもりでいた。

既にグリード隊の3機は上空にいて、カリウス待ちという状況だった。
カリウスは機体に負荷をかけ加速し、地面から足を離す。

奇妙なくらい真っ暗だった。
基地周辺には既に誰もいないのだろう。一般市民は皆首都へ逃げ、首都から逃げる人も
出始めている。首都から更に向こうは農村や小規模な街があるだけで、大規模な市民移動は
行えない状況にあった。
帝国軍の侵攻と同時に腐敗していく連邦政府は、首都からの逃亡には節度ある行動を、と
呼びかけている。

もし彼らがすぐに首都に進攻してくるなら・・・
一般市民を巻き込んだ戦いになるだろう。
現状、空軍が戦争を支配していると言っても良い。だとすれば・・・

・・・首都への空爆もあり得るか。

1時間ほど飛行した気がした。
そして、ヒューズ大尉に言われ周りの景色をよく確認してみる。
数えきれないほどの明かりが既に見えている。

「・・・これが、首都か」


・・・。



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Alliance of Valiant Arms

プロフィール

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ニックネーム
wizard<ウィザード>と言います(・∀・)
 意味:魔術師
性別
男
血液型
非公開
生年月日
西暦1994   (平成6)年
8月15日生まれ。
現住所
北海道札幌市のどこか!
職業
高校三年生。
好きな映画
トータル・フィアーズ
INDEPENDENCE DAY
逃亡者
ルパン三世カリオストロの城
DIE・HARD:2 and 4
劇場版ポケットモンスター「ミュウツーの逆襲」「ルギア爆誕」
etc...
紹介
始めまして。
このホームページの管理者のwizardです。
いつもご利用いただき誠にありがとうございます。
今度とも時間を作り、小説や日常的出来事などを更新して
いきたいと思いますので、宜しくお願いします。

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