製造中

2015年9月2日 8時44分54秒 (Wed)

研磨機


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お盆から約半月削る作業を止めていました。
研磨機の修理で使えなかったからです。

使用している研磨機は、(株)日興機械製の精密平面研磨機です。
昭和42年に父が導入しました。
鋸業界では、初めての1台でした。
モーターと砥石が直結しているため、高い精度が出る構造になっています。
値段も高価。従来のものより倍近く、国産の高級車が買える価格でした。
その後、鋸業界だけでも国内に数百台行き渡りました。
父の代には、合計5台の研磨機が並びました。鋸業界の黄金時代でした。
替え刃式鋸と違って伝統の両刃鋸は、削らないと作れません。
研磨機は鋸業界に無くてはならないもので、製造している日興機械も黄金時代でした。
その会社はとても儲かって業績が良かったのですが、不況と新社屋を建てたことも原因で15年前に倒産してしまいました。

和風総本家の放送以来、ミニ鋸の製造のために研磨機を稼働することが多くなりました。
ミニ鋸も伝統の両刃鋸と変わらない製造工程です。
そのため購入後半世紀近く経つ機械を酷使することになりました。
父の代に5台あった研磨機は、従業員を解雇した年に3台手放しました。
残った2台の研磨機をフル稼働させてきました。
日に日に油圧ポンプの音が大きくなり、力も弱くなってきました。
だましだまし使っていましたが限界。
修理屋さんに頼んで新品の油圧ポンプに交換することにしました。
費用は、私の1か月分の収入ほどかかりました。
これからは静かな環境で能率よく仕事ができます。
いつか壊れるのではという心配はなくなりました。
傷んだ機械は延命できましたが
私の方が先に傷んでしまうかもしれません。


           (本人綴り )

     
                 

頭が壊れませんように・・・管理人

2015年8月16日 21時43分18秒 (Sun)

焼き入れ


昨日は、気温がいつもより3度低いので
今日しかないとミニ鋸の焼き入れをしました。


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ミニ鋸は小さいので8枚まとめて焼き入れします。
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800度に焼いた鋸を40度の油の中に入れて急冷します。
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そして、板が曲がらないようにすぐプレスします。
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10時から15時までの作業で400枚分焼き入れしました。
普段の三倍の仕事量です。
終わった後、麦茶を3リットル飲みました。
甘いコーヒーもやっぱり飲みました。
作業服が汗でびしょびしょになりました。


 

2015年5月28日 20時56分15秒 (Thu)

鋸製造中

華道用鋸の目立て

細かい作業です。

刃物の手入れについてのお問い合わせをいただくことがあります。
鋼は空気に触れると、鉄と酸素が反応して錆びます。
油を塗ることによって空気に触れないので錆びなくなります。

ステンレス系の包丁や鋏はありますが、
鋸はほとんどありません・・・たぶん






鋸製造中


鋸製造中鋸製造中鋸製造中鋸製造中鋸製造中

2015年3月17日 23時56分24秒 (Tue)

抜け殻

仕事をすればするほど
身体が酷使されて
あの世が近づく


適当に楽して仕事をすれば
長生きするかもしれない

2番目の生き方が良いと思いますが
お金はたまりません。

少しだけ無理をして
仕事をするのが
長生きの秘訣だと思います。

無事に1日を終えることができるだけで
感謝しなければいけません



ブログネタはないかと妻にふられましたが
どうにもこうにも
空っぽです。抜け殻です。



なぜ抜け殻かというと
3日続けて
鋸のひずみ取りをしたからです。
ひずみ取りは
これで良いということがなくて
自分が納得したところで完成にします。

芸術品を作っているようなものですが、
ただの道具です。

ペンチやスパナのような工具と違って
在来の鋸は、機械より人の手のかかる道具なのです。


 

2015年2月9日 20時37分40秒 (Mon)

溶接 

溶接を手掛けるようになって3年目。
ようやく、納得の行く仕事が出来るようになってきました。
最初は、100枚溶接すると、そのうち50枚が不良品。
昔は、コミ付け屋という下請け業者が何軒もありました。
両刃鋸の首の部分は、細いのでその分厚くしなければ、もとが弱くなって
品物になりません。
板よりも厚い鋼を溶接するわけです。

もし、溶接をしない方法を選ぶ場合は、厚い鋸の板を首になる部分以外を熱して薄い板にします。
この工程を鍛造といいます。騒音がして、高熱の作業でおまけに鋼の板がひずみます。
それで私は、溶接を手掛けることにしたのです。

溶接は、1500度の稲妻を発生させて、二種類の金属を熱で溶かしてくっつける作業です。
板の厚さに合わせた電流の強さの調節の他に
右手は水平方向のに動かし
左手は溶接棒を上下に動かし
熱で溶けた状態の表面の様子を見ながら
何があっても板の端まで、その動きを続けなければなりません。
手に蚊が止まっても、絶対に手を休めてはいけません。


今では、不良品は100枚中2枚に減りました。

溶接は、鋸の基本となる材料を作る作業なので
この作業が完璧でないと、次の工程にすすめません。

いい加減な溶接だと、仕上がっても売り物になりません。
2500円の材料費が(資源)ごみになってしまいます。

溶接の失敗で
宇宙ロケットの打ち上げに失敗した例もあります。

それほど溶接の技術は、重要なのです。
前に聞いたことがありますが、
上を向きながら溶接するのが、とても難しいのだそうです。
とにかく何でも技を究めていくには
失敗を何度も繰り返し繰り返し
諦めずに続けることです。

ちなみに溶接のことはさっぱりわからなかったので
5軒ほど溶接関連の会社や職人さんを訪ねて、教えを請いました。
そして、その後は、一人で失敗を重ねながら溶接のこつがわかるようになってきました。

         (聞き書き)



追記

ブログをお読みくださいまして、いつもありがとうございます。
聞き書きの時は、
本当に聞き書きで
隣で喋るのを入力しています。

徐々にその作業速度がアップして
今日の記事は30分以内に口述から入力し終えました。

何事も続けることだなあと思います。
認知症の予防にもなっています。

そして、ブログを読み返すことが
介護の疲れを癒してくれているようです。
読んで下さる方の存在も励みになっております。

今後ともよろしくお願いいたします。



 

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新潟県長岡市在住の鋸職人・東賢一郎
3代目中屋長二郎

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